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ちば山の会の山行報告

ちば山の会 山行報告のページ

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仁田元沢・焼場沢遡行◆写真 

吉川です。
 渡良瀬川の源流部にあたる松木渓谷の松木村は、足尾鉱毒事件により廃村になった。煙害や山火事で草木が枯れ、山襞の荒涼とした景色を目の当たりにし、自然破壊の愚かさをひしひしと感じ、例年横目で見ていた植樹祭に参加してみようと思った。


17オロ山の山頂で初めての集合写真
 [オロ山の山頂]

【山域】日光 
【ルート】仁田元沢、焼場沢 
【登山方法】沢登り 
【メンバー】L柘植、寺門、澤田路子、吉川(記)


 仁田元沢:9/27(晴)
【行程】
9/26土気20:00-千葉駅北口-穴川IC-東北道-日光宇都宮道-銅親水公園(仮眠)
9/27銅親水公園5:10-仁田元沢スリット堰堤入渓6:50-最後の二俣10:40-石塔尾根11:00/11:30-オロ山12:00-沢入山13:20-中倉山14:00-林道15:10-銅親水公園16:00-やしおの湯-P(仮眠)


【内容】
銅親水公園の堰堤左側の階段を登り仁田元沢に架かる導水管の橋を渡り左岸の林道に出る。右岸の治山工事された山肌を見る。ススキの穂に秋を感じなが林道を進み、見慣れぬスリット堰堤の入渓地点に到着。ここで沢支度をして入渓する。ロープが下がっていたが、簡単そうで微妙に恐怖!今日の核心かも?降り立った相渓は、明るく綺麗で、大石がゴロゴロ、滝は小さくも淵は大きく青い釜を持っている。登れない滝はなく、大石を避けながら飛び石越えしたり結構疲れる。単調なゴーロ歩きに滝が変化をつけてくれたり、対岸の踏み跡に逃げたりしても穏やかな沢歩きが続く。

ようやく岩が苔むして両岸に笹が目立ってくると最後の二俣にでた。ここは右に進み背丈以上の笹を掻き分けるが、意外にあっさり石塔尾根に出る。松木川に裾野を下す皇海山はとても大きく目に飛び込んできた。皇海山から北東に延びる県境尾根の魅力的なこと!機会があったら歩きたい。大休止後、獣道の交差している笹薮漕ぎからコメツガの稜線を進み急峻なピークは、岩交じりのシャクナゲを縫って直登し、オロ山山頂に立つ。庚申山方面の山は錦に染まり綺麗だ。オロ山を下りきると笹から解放される。

稜線を境に南側は、背丈の低い笹原の穏やかな草原が広がり、北側はウメコ沢源頭の壮絶なガレが松木川になだれ込んでいる。左右あまりにも対照的な景色は、沢入山を越え中倉山までうねりながら続く。中倉山を過ぎた草原で、腰を下ろして休憩する。

後で解ったのだが、あの時眼下に見ていたのは、廃村になった松木村や、銅の精錬時に出る廃棄物の山を見ていたのだ。中倉山北壁は、松木ジャンダルムと言うらしい。
大平山は、そんな松木渓谷を包み込むように松木村跡に稜線を下していた。1499mのピークから南の尾根を600mひたすら九十九折の道を下り、林道に出た。今回の沢登は、沢の印象が薄く、石塔尾根のハイキングが、強く残る山行だった。みな疲労困憊!風呂上がりに明日の予定の沢の変更を話し合い、リダー案の鳴虫山北側の沢に決める。都合で帰る寺門さんと別れ、鳴虫山へ向かう途中のパーキングで仮眠。


 焼場沢:9/28<晴)
【行程】P-市営駐車場-化地蔵付近7:05-入渓7:16-ソウメン滝7:26-餅洗滝7:42-二俣8:06-銭洗尾根9:00/9:30-鳴虫山10:40/11:00-入渓地12:20-駐車場1:00-日光宇都宮道-東北道-帰葉


【内容】
心配していた駐車場も見つかり安堵!地図とGPSを頼りに沢に到着。沢支度をして、沢と言うより用水路のよう。右岸の荒れ地にふみ跡を見つけ進み、堰堤を三つやり過ごし入渓する。暗い沢であまり気持ちの良い沢ではなかった。入渓してほどなくGPSによるとソウメン滝が現れる。F1からF4までの小滝をソウメン滝と言うらしい。F1は、釜が深く右を小さく巻く。
後は問題なくF4まで越え、次の二俣を右が蛇沢、左はカニ沢ここは、本流のカニ沢に進むとナメの先に5、6mの餅洗滝だ。水流を登れば濡れるが、初めての滝らしい滝を登りたく水流を登る。苔むした石組の堰堤を幾つか越えると急なザレを這い上がり銭洗い登山道に出る。二か所の急斜面を登りきり合峰に立つ。ここは、冬峰の修験道だったとか。鳴虫山をピストンし、登山道を下る。観光客に交り含満淵を見学し駐車場に戻る。

 入渓する時、焼場沢を焼湯沢と読み間違いていたが、後でいろいろ調べてみると知らないで入渓して良かったかな?昔、火葬場があったから焼場沢と名がついたとか、餅洗滝は、捕獲した鳥獣の臓物をこの滝で洗い流したから、モツ洗い滝の異名があるとか言われているようだ。

 渋滞にもあわず明るい内に帰宅した。
 一日目が思った以上に重い山行だった為、二日目のエスケープできないルートを変更せざるを得なくなり急遽お手軽沢に変更した。課題の多かった今回の山行だったが、山の引き出しの多いリーダーに感謝します。同行のみなさんお疲れ様でした。


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