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ちば山の会の山行報告

ちば山の会 山行報告のページ

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北岳バットレス第4尾根登攀◆写真 

木更津の樋口です(アルパイン・雪山ジャンルリーダー)。

南アルプス 北岳バットレス第4尾根の登攀に挑戦、成功しましたので報告します。
古新聞で申し訳ありあせん。やっぱり写真を整理しだしたら、見入っちゃって時間ばかりが経っていく。
なかなか山行報告が仕上がりません!、
達成感のある素晴らしい登攀だったということですね。

アプローチが核心であることから、初日にバットレス下部岩壁まで偵察。
二日目に、第4尾根を登攀しました、全18ピッチのマルチピッチです。
前田は北岳初登頂を登攀で落とし、樋口は28年ぶり、3回目の北岳登頂です。

報告内容は、前田さんのレポートをベースに樋口がた~くさん肉付けしました。
前田さんごめんなさい。
長文メールですが、お暇なときに読んでください。


43 北岳山頂_まともなポーズで R

【日時】2014.7.25-27
【山域】南アルプス北部 
【山名】北岳バットレス 第4尾根主稜
【形式】アルパインクライミング
【参加者】CL樋口、前田
【行程】
2014.7.24 前夜発 
木更津 20:10
稲毛海岸  21:30       
甲府南IC→国道52号(途中コンビニで仮眠)
奈良田第2駐車場 01:30 (仮眠)

2014.7.25 晴のち曇りか霧
奈良田第2駐車場5:30始発バス→広河原
広河原  6:10着 6:35発 計画書を提出し、出発。
白峰御池 8:45着 テント設置、小休止
10:11発 バットレス下部岩壁へ偵察へ
ヒンドン沢  10:42通過
バットレス沢 11:33通過
c沢d沢出合 11:38通過
中間尾根お花畑12:06着(下部岩壁手前)
dガリー大滝取付け点13:55着(偵察終了)
白峰大池 16:35着

2014.7.26 晴れ
白峰御池 3:07出発 
二俣 3:37通過
バットレス沢 4:13通過
c沢d沢出合 4:18通過
バットレス下部岩壁dガリー雪渓 4:52着 (c沢d沢中間尾根最上部)
バットレス下部岩壁取付き5:23着 
登攀準備、この地点からdガリー大滝登攀取付点までバンドのトラバースをアンザイレンで。
下部岩壁dガリー大滝登攀1ピッチ目完了 06:07
下部岩壁dガリー大滝登攀3ピッチ目完了 07:13 横断バンドへ
第4尾根下部リッジ登攀 1ピッチ目完了 8:31
第4尾根下部リッジ登攀 3ピッチ目完了 9:38
第4尾根主稜テラス10:05 いよいよ、第4尾根主稜登攀の本番です!。
第4尾根主稜4ピッチ目登攀開始11:19
第4尾根主稜マッチ箱12:00着 最高です!。12:14 マッチ箱のコルへ懸垂下降開始。
第4尾根主稜上部城塞登攀完了13:58  バットレス第4尾根登攀、全18ピッチ終了の瞬間です。小休止。
北岳山頂 15:00着 日本第2の高峰3193m 肩の小屋、草滑り経由で御池へ。
白峰御池 17:00着


2014.7.27 晴時々曇り
下山開始6:00 広河原7:20

【内容】   
2014.7.25

通常、夜叉神峠からバスに揺られて南アルプス林道を経て広河原に入るのだが、土砂崩れで通行止め。
甲府南ICから国道52号で南下し、早川沿いの奈良田温泉からバス利用となる。

広河原に到着、準備運動をしていざ出陣。天気が良すぎて、北岳と北岳バットレスが良く見えること見えること。
大樺沢との分岐で、人込みと別れ、静かな登りとなる。
白根御池小屋まで~
川の音、木々が気持ちいい!
が、暑い。汗が止まらないし、前田は何度も足をつりそうになる。塩分をとったら解消されたけれど、ついていけないよー(前田さん)。

予定通り、2時間半弱で白根御池に到着。樋口は大学1年の夏合宿(11泊目の)最終テント泊以来、実に29年ぶりに訪れた。
立派な小屋に感動。白根御池もこんなにね、素敵でしたっけ?、新鮮だ。だぶん天気がいいからだ。
前田さんと組んでいることもあるかしら。

テントを張って、小休止。のんびりしていられない。
明日のバットレス第4尾根主稜登攀に備え、バットレス下部岩壁を偵察しなくてはならぬ。
皆様ご存知のように、4年前にバットレス上部は枯木テラスとdガリー奥壁上部周辺が部分的に崩壊したとのことで、山行記事もネット頼り。ただ、はっきりしていることは、下部岩壁から第4尾根主稜テラスまでのアプローチ(9ピッチの登攀)ルートがイマイチではっきり記載された文献がなく、この不安を少しでも解消したく、偵察した訳だ。

下部岩壁取りつきまで、またまたきつい登りです。
前田さんは取りつきまでのルートファインディングも恐ろしく難しいことを実感したようです。
そこんところは樋口に任せてね。大樺沢をしばらく登り続ける、バットレス沢の出合から5分昇るとc沢の出合に到達する、c沢は水流の音がするのでわかりやすい。
そして、そのちょっと上にd沢の出合がある。
このc沢とd沢の間の中間尾根にバットレス下部岩壁への踏み跡がある。
しばらく樹林帯の急登で、苦しい登りであるが、樹林帯を抜けると・・・。
の前にバットレスが。第4尾根のピラミッドピークが一際目立つ。
おーっ、お花畑の先にバットレス下部岩壁があって、d沢上部には雪渓がある。
そして雪渓の切れ目から上に、dガリー大滝、第5尾根を確認できる。双眼鏡を覗き込む。
雪渓からdガリー大滝を昇る登攀1ピッチ目終了点のビレイ点があることを確認できたが、そこから上はよくわからない。また、dガリー大滝を上り詰め、下部岩壁上部の横断バンドを確認したいけど、よくわからず。
仕方がない。
あとは、dガリー大滝の取付き点までのルートファイディングを確認しよう。

お花畑を抜け、下部岩壁までの雪渓にアイゼンを使用。
dガリーの雪渓を詰めて直接dガリー大滝に辿り着けそうにみえるが、そこは甘い。
雪渓から下部岩壁に飛び移りたいが、想像以上にシュルンドが大きくて。
十字クラック寄りに中間尾根を最短距離で雪渓を横断し、下部岩壁に飛び移った。
ここから、雪渓のシュルンドに落ちないよう下部岩壁付け根のバンド沿いにトラバースするとdガリー大滝の取付き点(下部岩壁登攀開始点)にたどり着く。登攀開始点を観察する。
ルートは3つあるようで、真ん中の窪みというか凹んだ岩が一番易しそう、ハーケンがある。
本日の偵察はここまで。
アイゼンは帰りに置いて行く事にする。

2014.7.26
登攀当日 2時起床!。3時出発!。
下部取りつきまで~
まだ陽が昇らないうちに出発。下見でしっかりルートを確認したので迷うことなく下部岩壁まであっという間。
暑くなる前に着けたので、下見の時より大分楽に登れたかな、
デポしたアイゼンを付けて、雪渓を上り詰め、下部岩壁へ。やはり下見は大切であること、痛感した。

下部岩壁にのりうつったところで、登攀開始の準備にとりかかる。
Dガリー大滝の登攀開始点まで昨日の偵察と同様に、バンドをトラバースする。
偵察時はザックを置いて空身でトラバースしたものの、今回はザックを背負っていること、登攀準備のスペースを考え、トラバースからアンザイレンすることとした。

いよいよ、長い長~いバットレス第4尾根(全18ピッチ)の登攀スタートです!!。
ザイルはダブルロープ50m2本です。

●dガリー取付1P(ピッチ)目(1P)
 シュルンドに落ちないよう、バンド伝いにトラバース。dガリー大滝取り付けへ。

●dガリー大滝 下部岩壁1P目(2P)
樋口リード。出だしが怖かった。樋口さんの登り方をみていたけれど、やっぱり同じには登れず、三つ峠の教訓もあり、ヌンチャクに手をかけ昇る(前田さん)。中間支点は3か所しかとれず。

●dガリー大滝 下部岩壁2P目(3P)
 前田、リード。右寄りに昇ったが、中間支点なく、ちょっとビビり。でもビレイ点はあって、ピッチ切る。
 第5尾根寄りの浅いルンゼに中間支点がありました。少し、ルート外れたかな。

●dガリー大滝 下部岩壁3P目(4P)
 樋口、リード。ルートファインディングに時間をかける。
はじめはハーケンが見当たらないけれど、弱点をみつけ、中間支点をかけながら樋口が上がりきる。すごい!(前田さん)
第5尾根から右寄りの中央凹角へ導かれる、出だしはガレ場。最後は少し被りか、左に乗越、ビレイ点に到着、ピッチ切る。
フォロワーで登っていても、自分では無理だなと思う(前田さん、そんなことありませんって)。
ここで小休止。第4尾根のリッジに向かう横断バンドの起点かな。
ここで、下部フランケの登攀ルートと分岐。

●横断バンド 1P目(5P)
 前田リード。下部岩壁の上部を第4尾根へ向かう。ピラミッドフェースを横切る。
フェイスから、右へトラバースしなければならないルート。
『ハーケンを見落とす事があったので気をつけなきゃな…。
フェイスを直上するが、登りすぎるとトラバースできなくなってしまうー。
焦って右へ行こうとしたときに、足を滑らせてしまう。
間もなく岩に脚がかかったからよかったものの、中間支点がしばらくとれていない所での出来事だったので、冷静さを欠いていたし、雑な自分の性格を反省する。でも、まだまだ元気です。
結局直上し右へ移動していくと、人の気配のある道になっていて、リッジ手前、行くべきか、切るべきか…、
少し怖いフェイスのトラバースを残し、ビレイ点をつくる。短めだけど際立つリッジでピッチ切る。
(すぐ下にも、バンドがあった) 』・・・前田さん。

●横断バンド 2P目(6P)
 樋口リード。横断バンドがちょっと崩壊したような際どいフェースのトラバース、出だしの2歩が核心。
重心落として通過せよ!(クライミングジムで、いつも指摘されんだけど)。
 第4尾根下部リッジに到着、リングボルトのビレイ点がありました。

●第4尾根下部リッジ 1P目(7P)
 樋口リード。すでに7ピッチ目に突入。クラックです。フットジャミングを使って核心突破、こりゃフリーだわ。
 中間支点がないので、カムを使いました、キャメロット#2。カムを使った今回唯一のピッチでした。
クラックを昇りきるとハングした岩下にしっかりしたビレイ点あり、ピッチ切る。

●第4尾根下部リッジ 2P目(8P)
 樋口リード。結構前傾した手掛かりない岩のフェースなので、右に巻いて樹林帯のルンゼを昇り、またリッジに戻る。
ここもビレイ点がある。ここで、樋口は、ATCガイドを支点ビレイから外したところで、落としてしまう。
ATCガイドの回収の手順を誤った、でも運よく止まって回収できた、ヒヤリとした。

●第4尾根下部リッジ 3P目(9P)
 樋口リード。第4尾根主稜取付テラスへのアプローチなんだけど、今回の第4尾根登攀でもっとも難しいというか、緊張させられたピッチとなる。傾斜が急でリッジもそこそこ細く、厳しい昇り。
残置のハーケンはそこそこあるも、完全に浮き出ているハーケンもあり、アイスバイルでハンマリングし打ち込みなおす。
体が宙に浮いている、なんともいえない浮遊感と高度感に負けそうになる。
途中、長~いテープスリングがぶら下がっていて、なんでかなと思ったが、辿り着いてわかったぞ!。
少し前傾していて、アブミ代わりに残置したんだな。1ステップだけ使わせてね。
あともう少しで中間テラスだと思うけど、使えるビレイ点が出てきたところでピッチ切る。

●第4尾根下部リッジ 4P目(10P)
 前田リード、やっぱり近くに第4尾根主稜取付テラスがあったね。広~いテラスです。
主稜取付きまで10P(ピッチ)。これからが本番なんですけど。二人で愚痴る?。
なんてね、前田さんは元気一杯、分けてもらおっと。富士山が良く見える!。

●第4尾根主稜 1P目(11P)
 気を取り直して、樋口リード。ピカピカツルツルのクラックからスラブへ。出だしのクラックが厳しい。

●第4尾根主稜 2P目(12P)
 前田リード。フェースの昇り、快適な昇りです。気持ちよさそう。

●第4尾根主稜 3P目(13P)
 樋口リード。白い岩のクラックを昇ったらしい。覚えていない、足が浮腫んじゃってクライミングシューズがきつい、
足の指先が痛む。痛みが気になり、クライイング楽しめないの、俺だけか。

●第4尾根主稜 4P目(14P)
 前田リード。ちょっとしたコルからピラミッドフェースの頭を昇り、第一コル、第二コルへ。
前田がかっちょえー。いいねぇ。第4尾根主稜上部の登攀終了点が見えている。その直下の城塞は垂壁か?、昇れるのかしら?。

●第4尾根主稜 5P目(15P)
 樋口リード、第4尾根の象徴であるマッチ箱へ。スラブっぽい主稜リッジを詰める、ビレイ点はしっかりしている。
憧れのマッチ箱、最高です。

●マッチ箱のコルへ懸垂下降
 前田さんに先頭を譲る。ビレイ点から1m奥に懸垂下降用の支点がある。わずかに1mの移動だけど、緊張する。もちろんアンザイレンしました。Dガリー側に15m程度の懸垂下降。
前田さんの懸垂下降はとても上手です、危なげない。念のため、もう片方のザイルでバックアップした。

●第4尾根主稜上部 1P目(16P)
 前田リード。距離を延ばすねぇ~。振り返ると、マッチ箱がかっちょえー。皆が憧れるわけだ!。
後続の信州大学山岳部の登攀パーティーがマッチ箱から懸垂下降中、わぁー、羨ましい、カッコイイぞ。

●第4尾根主稜上部 2P目(17P)
 樋口リード。出だしはリッジは難しそうなので、左の凹角へすなわち、dガリー奥壁と合流。
このあたりが枯れ木テラスか。テラスなんか何もない、崩壊ほうかい。
そしてそして、超やせたリッジ(バルジと呼ぶらしい)を通過。
薄っぺらの絶壁のリッジを通過、少し戸惑ったが、こんな高度感を味わえて幸せ。
城塞の真下へトラバース。崩壊前はこの辺りはスラブの傾斜面を昇って登攀終了だそうだが、崩壊後は違う。

●第4尾根主稜上部 3P目(18P)
 樋口リード。垂壁の溝を昇る、グレード5.9らしいが、そんなに難しくない。中間支点はそこそこある。
登攀終了。

バットレス下部岩壁から第4尾根主稜上部まで全18ピッチの登攀が終わった。やったねー。
北岳の頂上も良く見える。廣健のアルパインガイドブックによると、登攀終了点から15分で北岳頂上へ着くと記載ある。
でも、廣健には何回も騙されているよねー、信州大学山岳部のパーティーと笑い話(雑談ですよ)。
そうなんだよ、俺(樋口)も何回騙されていることか!?。

登攀ギアーの8割をザックに詰め込み、登山靴に履き替える。クライイングシューズから解放され、気持ちいい~。

気長に頂上を目指すさ!。すると、ぐんぐん頂上が近づいてきて、あっというまに3000m級の稜線へ。
目の前に北岳山頂だ、やったー。3193mの北岳山頂に到着、20分でついたぞ。
うん、廣健のガイドブック通りだった。珍しいね。

稜線に出た時は、別世界のよう。3000m級の尾根歩きは悪くないね。
これぞ、日本アルプスの尾根ですから、遮るものは何もない、見下ろすばかり、梅雨明けの夏空が広がっていて気持ちよかった!
前田は初登頂、樋口は28年ぶりの登頂。北岳山頂、やったやった。
信州大山岳部の登攀パーティーとお互いに登頂写真の撮りあいっこ。
前田も樋口もいつものお決まりのポーズです。

下山ですか、あたりまえです、白根御池で生ジョッキとソフトクリームを飲食できることが唯一の楽しみで。
超特急で下山する。。。。これがなかったら、下山中にばてちゃいますよ、きっとね。
眼下に白峰御池が見えてきた、お疲れさまでした。
生ジョッキで、登攀成功を祝う、乾杯。この一時が一番幸せかな。

今回夕食も実は豪華なんですよ。食当の前田さん、結構凝りましてね。こんなに担いだんだと気が付かず、ごめん。
ありがとね。
えーと、又行く機会あれば食当またお願いです、食料背負いますから食当任せていいかしら?。
しばらくすると、同じくバットレスを登攀した信州大学山岳部のパーティーも戻ってきたぞ。
お互いに寄り添って登攀成功を祝福しあう、盛り上がりますよ!。
山岳部の合宿内容をヒアすると、ハッキリ言って敵(かな)いませんね。夏合宿の初日はザックの重量40kgだって。
自分がちっぽけに見えた。上には上がいるんだよ。

2014.7.27
テントを撤収し、下山。
前田さん、お疲れ様でした。これまでのアルパインの活動を基本に、ちば山でのさらなる活動を期待します、若い新人ですからね。

――――

広河原で、突然見知らぬ方から挨拶受ける、えっ、下部フランケからDガリー奥壁を登攀したとのことで、東京労山・ぶなの会でした。クライミングジム、ロックランズで小生の存在を知っているとのこと、ありがとうございます。
アルパインを中心に活動されているとのことで、意気が合う。
クラブ内でアルパインの最大の敵は、癒し系の沢とのこと、お手ごろ感あるので、沢に奪われちゃうそうで。
でも、アルパイン合宿を定期的に企画実行されているから、層が厚い、人材豊富ということでしょうか。
ロープワークを主体とした山行活動がクラブのテーマとのことで、羨ましい限りです。


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