井戸沢遡行◆写真
2013/06/02 Sun 17:00:00 [edit]
辻本です。那須連山の井戸沢遡行報告をします。
今回の核心は雪渓処理でした。

[大滝前で]
【遡行日時】平成25年6月2日(前夜発)
【山 域】那須連山流石山 苦土川・井戸沢
【メンバー】CL上茂、SL渡辺(三)、辻本、岩元、神山、大塚、加藤、富樫(富)、尾高、古関、
【行 程】林道ゲート(8:00)~井戸沢入渓点(9:00)~1400m二俣(11:30)~登山道(13:30)~林道ゲート(17:00)=帰葉
梅雨が始まり、那須方面は傘マークが開いた。午前中だけの小雨と判断し、CLに決行を進言。
一路、東北道を那須に向かった。
仮泊場所の明治の森黒磯は、夜が明けると共に鳥の声がうるさい。小宴会を済ませシェラフに潜ったのが午前2時。6時起床7時出発の予定なのに、5時過ぎには鳥のさえずりに起こされる。
黙々と朝食、着替え、体調の整えを済ませ、7時前には出発する。
板室街道を板室温泉~深山ダムと進み、ダートロードに車底を擦らせて、ゲートがある橋の手前で車を停める。ここから井戸沢の入渓点までは一時間強。
途中の三斗小屋宿では、流石山に突き上げる井戸沢が見える。渓筋は白く光っている。雪渓だ。
「今日は大変だ。雪渓処理に時間が掛かるぞ。」とモノローグ。
堰堤より下は水が無く、貧相なゴーロで沢支度。7分ほど枯れたゴーロを歩き、ログハウス調の堰堤に着く。堰堤の右岸に虎ロープがあり、これに体を預けて沢床に下りる。
普通、堰堤上は水が貯えられているのだが、伏流水となり、堰堤で消えている。地下に取水口があり、どこかに流しているのだろう。これのおかげで、15m滝までの下流部は貧相である。
唯一、ザイルを出す15m滝に着き、いつも通り左岸のリッジにCLがザイルをセット。
各自ユマールで登る。
2年前ここを登った際、左のガレ枝沢からトラバースした人がいた。我々が滝の落ち口で立っていると、右岸の斜面からザッザッザーと落ちるように滑り降りてきた。
沢靴ではなく登山靴のまま。地図も持っていないので、これから滝だらけだよ忠告を残し、遡行を続けた。
15m滝を過ぎると、フリーで登れる滝が続き、明るい渓相に心が躍る。
5m、2m、3mと続く小滝は、いつも後ろでヒーハーするベテランKさんが、果敢にトップで登攀。
楽しい冗談が飛び交う。
15mの滝は右が階段状だが、最後が嫌らしそうなので、CLがお助けザイルを流した。
新人と言えるのは二人だが、三ちゃんのアドバイスを元にスイスイと登って行く。
1400mの左俣は雪渓がビッシリ。右俣にルートを取るが、程なく危惧していた雪渓が出てきた。
ここは開豁な滑床で、記念の1ショットを撮る場所のはずなのに、今日は雪の下。
沢靴でキックステップを切り、笹掴みで左岸を登る。
次々と雪渓が現れ、時には草付き、ザレ壁に逃げ、腕力に頼った登攀は厳しい遡行となる。
1450m辺りで、右岸の急傾斜のガレ場を登るが、「ラクッ!ラクッ!」の絶叫が飛ぶ。
やっと辿り着いた小尾根は腰くらいの笹ヤブで、遥か上には蜜藪が見える。SLが再びガレ沢に逃げようと、笹ヤブをトラバース。根元に足先を突っ込まないと、フェルト底では滑りやすく、腕力と体力が消耗する。
やっと登山道に辿り着くと、もう腕はパンパン。息も上がっている。それでも安堵からかジョークも飛び交う。グルッと見渡すと那須連山の雄大な眺望が、心を癒してくれる。
予定より1時間以上の遅れだが、ワイワイと下山を急ぐ。峠沢下降を計画しているため、沢靴を履いたまま。
下山時間が押しているにも係らず、道の両側に広がる笹薮に分け入り、根曲がり竹を採る余裕もある。
峠沢に着き、鳩首会談。
水量が多い、下山時間が残されていない、メンバーの多さ等を考慮して、そのまま道を下山。
峠沢の渡渉を終え、靴を履きかえる。
林道ゲートに辿り着いたのは丁度5時。
前回同様、幸の湯で入浴。沢の匂いを消し、一路、帰葉を急いだ。
+写真集へのリンク+
今回の核心は雪渓処理でした。

[大滝前で]
【遡行日時】平成25年6月2日(前夜発)
【山 域】那須連山流石山 苦土川・井戸沢
【メンバー】CL上茂、SL渡辺(三)、辻本、岩元、神山、大塚、加藤、富樫(富)、尾高、古関、
【行 程】林道ゲート(8:00)~井戸沢入渓点(9:00)~1400m二俣(11:30)~登山道(13:30)~林道ゲート(17:00)=帰葉
梅雨が始まり、那須方面は傘マークが開いた。午前中だけの小雨と判断し、CLに決行を進言。
一路、東北道を那須に向かった。
仮泊場所の明治の森黒磯は、夜が明けると共に鳥の声がうるさい。小宴会を済ませシェラフに潜ったのが午前2時。6時起床7時出発の予定なのに、5時過ぎには鳥のさえずりに起こされる。
黙々と朝食、着替え、体調の整えを済ませ、7時前には出発する。
板室街道を板室温泉~深山ダムと進み、ダートロードに車底を擦らせて、ゲートがある橋の手前で車を停める。ここから井戸沢の入渓点までは一時間強。
途中の三斗小屋宿では、流石山に突き上げる井戸沢が見える。渓筋は白く光っている。雪渓だ。
「今日は大変だ。雪渓処理に時間が掛かるぞ。」とモノローグ。
堰堤より下は水が無く、貧相なゴーロで沢支度。7分ほど枯れたゴーロを歩き、ログハウス調の堰堤に着く。堰堤の右岸に虎ロープがあり、これに体を預けて沢床に下りる。
普通、堰堤上は水が貯えられているのだが、伏流水となり、堰堤で消えている。地下に取水口があり、どこかに流しているのだろう。これのおかげで、15m滝までの下流部は貧相である。
唯一、ザイルを出す15m滝に着き、いつも通り左岸のリッジにCLがザイルをセット。
各自ユマールで登る。
2年前ここを登った際、左のガレ枝沢からトラバースした人がいた。我々が滝の落ち口で立っていると、右岸の斜面からザッザッザーと落ちるように滑り降りてきた。
沢靴ではなく登山靴のまま。地図も持っていないので、これから滝だらけだよ忠告を残し、遡行を続けた。
15m滝を過ぎると、フリーで登れる滝が続き、明るい渓相に心が躍る。
5m、2m、3mと続く小滝は、いつも後ろでヒーハーするベテランKさんが、果敢にトップで登攀。
楽しい冗談が飛び交う。
15mの滝は右が階段状だが、最後が嫌らしそうなので、CLがお助けザイルを流した。
新人と言えるのは二人だが、三ちゃんのアドバイスを元にスイスイと登って行く。
1400mの左俣は雪渓がビッシリ。右俣にルートを取るが、程なく危惧していた雪渓が出てきた。
ここは開豁な滑床で、記念の1ショットを撮る場所のはずなのに、今日は雪の下。
沢靴でキックステップを切り、笹掴みで左岸を登る。
次々と雪渓が現れ、時には草付き、ザレ壁に逃げ、腕力に頼った登攀は厳しい遡行となる。
1450m辺りで、右岸の急傾斜のガレ場を登るが、「ラクッ!ラクッ!」の絶叫が飛ぶ。
やっと辿り着いた小尾根は腰くらいの笹ヤブで、遥か上には蜜藪が見える。SLが再びガレ沢に逃げようと、笹ヤブをトラバース。根元に足先を突っ込まないと、フェルト底では滑りやすく、腕力と体力が消耗する。
やっと登山道に辿り着くと、もう腕はパンパン。息も上がっている。それでも安堵からかジョークも飛び交う。グルッと見渡すと那須連山の雄大な眺望が、心を癒してくれる。
予定より1時間以上の遅れだが、ワイワイと下山を急ぐ。峠沢下降を計画しているため、沢靴を履いたまま。
下山時間が押しているにも係らず、道の両側に広がる笹薮に分け入り、根曲がり竹を採る余裕もある。
峠沢に着き、鳩首会談。
水量が多い、下山時間が残されていない、メンバーの多さ等を考慮して、そのまま道を下山。
峠沢の渡渉を終え、靴を履きかえる。
林道ゲートに辿り着いたのは丁度5時。
前回同様、幸の湯で入浴。沢の匂いを消し、一路、帰葉を急いだ。
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