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ちば山の会の山行報告

ちば山の会 山行報告のページ

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槍ヶ岳ー穂高連峰雪山縦走アルパイン◆写真 

木更津の樋口です。

憧れの槍ヶ岳~穂高岳連峰をゴールデンウィーク中に縦走クライミング、アルパインクライミング中級以上のハイレベルコースに挑戦です。
厳冬期に近い氷雪の状態で、積雪量も多め。
ということあり、人気のない、静かな充実感のある山行でした。

あと2時間早く西穂高山荘に着けば最終便のロープウェイに乗れましたが・・・、
無理して先を急がず。ということで、予備日を使いました。申し訳ありません。
山行管理の皆様、ご迷惑おかけしました。
最終テント泊地、西穂高の雪山テントで静かに打ち上げ・乾杯です。

ちば山としては12年ぶりらしいですが、貴重な体験です。
メンバーが揃えば、私が連れていきます、
それまで体力維持と向上に励み、常にスタンバイしますね。


19 槍ヶ岳山頂(土屋)_R
 [槍ヶ岳山頂(土屋)]

【山域】北アルプス南部
【コース】槍ヶ岳-穂高岳 雪山縦走クライミング
【日程】 H25年5/1-6
【形式】 アルパインクライミング
【参加者】 CL 樋口、 土屋
【行程】
4/30
  21:50 横芝発
  03:07 新穂高温泉着(仮眠)

5/1 晴れのち曇り、午後過ぎから小雪。
  07:24 新穂高温泉発
  08:43 穂高平小屋着
  09:58 冬季涸沢岳登山口分岐(涸沢岳西尾根)着
  11:40 滝谷出合着
  13:40 槍平キャンプ場着(テント泊)

5/2 朝のうち快晴、晴れのち曇り、午後から小雪(風強し)
  06:05 槍平キャンプ場発
  10:24 飛騨乗越
  11:13 槍ヶ岳3180m 山頂着
  14:30 南岳避難小屋着(テント泊)

5/3 快晴(朝のうち風強し)
  08:10 大キレット方面下降ルートと雪面状態を調査・偵察。
     大キレット越えを決定、テント撤収。
  10:05 南岳避難小屋発
  11:38 大キレット鞍部着
  16:30 飛騨泣き先の雪稜にてテント設置

5/4 晴れのち曇り、昼前から雪(時々激しく降る)
  07:53 飛騨泣き先の雪稜発
  09:40 北穂高岳3109m 山頂着(北穂高小屋テラスで中休止)
  10:30 北穂高岳(北峰)発
  14:01 白出のコル(穂高岳山荘)着(テント泊)

5/5 快晴
  06:19 白出のコル発
  07:09 奥穂高岳3190m 山頂着
  07:18 奥穂高岳 山頂発
  09:10 ジャンダルム頂上着
  11:10 天狗のコル着
  13:05 天間ノコル着
  14:19 間ノ岳のコル着
  15:20 西穂高岳2909m 山頂着
  16:55 西穂山荘着(テント泊)

5/6 快晴
  07:05 西穂山荘発
  07:50 ロープウェイ西穂高口着
  帰葉

【内容】

5/1晴れのち曇り、午後過ぎから小雪。
結構、冷え込みました、登山者専用無料駐車場にテントを張って仮眠した。
天気は上々。テントと5泊分の食料・燃料を積み込んで出発。
登攀装備の特記として、ダブルロープ8.2mm50m1本、アイスハンマー1本、アルパインピッケル1本、スノーバー1本を共同装備として持参した。
テントはゴアライト2-3人用、フライシートや外張りなし。スコップ1本。
食料はすべて、乾燥物としたかったが、5泊と長いので、夕食の4食分だけ少し贅沢なメニューを用意した。
(鍋2食分、チーズ粥1食分、納豆1食分)
あとは、酒のつまみを少し豪華に。
ということで、ザック重量は二人とも25kg強。
こりゃ、重たいわ。今日と明日の二日間で飲み食いして大キレットに向かおうね。

初日は、蒲田川右俣谷を坦々と登る。積雪期ルートである、西穂高西尾根と涸沢岳西尾根を確認、厳冬期に穂高連峰を登頂・縦走する際に重要となるルートですね。本日の収穫です。
槍平キャンプ場に到着、無人の雪原です。
冬季小屋を偵察、冬季小屋の屋根には1m以上の積雪が。冬季小屋の入口は、積雪面よりも低くしゃがんで出入りする。
山スキーの方々が何人か利用しそうです。あっさり、テント泊に決定。
テントを張り、水を作りに入る。

5/2 朝のうち快晴、晴れのち曇り、午後から小雪(風強し)
やっぱりまた、冷え込んだ。快晴です、こころが弾む!。
中崎尾根と西鎌尾根の合流点が迫ってきた、笠ヶ岳から双六岳、黒部五郎岳方面の白峰の連なりが素晴らしい。
振り返ると、大キレットや北穂高岳がよくみえる、涸沢岳西尾根の蒲田富士も真っ白白。
小槍が見えてその右奥に肩の小屋が見えてきた。ここからが遠いんです。
肩の小屋が見えてから稜線上の飛騨乗越まで2時間半かかりました。
わぁー、槍沢が美しい。殺生ヒュッテの屋根が目立つ、東鎌尾根はどこまでも白い雪稜だ。
これをみて、土屋さんが一言、「雪が多いぞ。」。
ベテランの一言は、意味が重く、そのまま心にジワリと圧し掛かる。
いつもと違うということ。今年はまだゴールデンウィークの春山の匂いがしないということでしょう。

ザックを担いだまま、テント場を横断し肩の小屋へ。
肩の小屋に到着。槍ヶ岳の穂先に行きたいことをアピール、ごめんなさい。
空身で槍の穂先へピストン。北鎌尾根の登攀者はいません、踏み跡もなし。
北鎌も東鎌も、まったく人の気配がない。
槍の穂先からの下降は怖かった。みためより結構氷雪で覆われていて、表面が硬い。
ダガーポジションで確実に下降した。

大休止とする。南岳避難小屋は営業していないので、肩の小屋でビールを買い込む。
あれれ、霧が流れてきた、徐々に眺めが悪くなる。
飛騨乗越から先、南岳・大キレット方面は踏み跡がないかと思ったら、あった。大喰岳へは飛騨側の雪面を登る。
大キレット方面にトレースが続いていることに期待して、前進する。
だんだんと視界が悪くなり、風も強くなってきた。天気は下り坂か。
中岳で槍ヶ岳肩の小屋のスタッフとすれ違う。大キレット方面への踏み跡は、南岳避難小屋まで偵察した肩の小屋のスタッフがつけたものだった。

ここで、小屋のスタッフと会話する。
「大キレットを越えたパーティーはいないと認識している、大キレットへの下降斜面は氷雪が固く凍っている。大キレットに行くならば、アンザ
イレンを勧める。」
他にも会話したが、だんだん心が沈んできた。大キレットの積雪量と雪面の状態を観察しないとなんとも言えないが、例年よりも困難が待ち受けているということだ。
期待よりも不安が大きくなってくる。

そして、最後の止めは・・・、ホワイトアウトの中、南岳避難小屋を発見、避難小屋の屋根が足元にみえる。
風雪強くなり、気温も急降下。このころになると、雪面すべてが、カッチんこっちんのアイスバーンに。
風を遮る場所がない。冬季避難小屋に泊まろう。でも入口がわからない。
少しだ屋根が見えている屋根下に冬季小屋入口の看板を発見。
扉がまったく見えない。完全に埋まっている。
ピッケルとスコップで掘り起こす作業に入る、でも何時までたっても氷ばかり。
完全に力尽きる。また、強風で体温が下がってきた。やばい。
避難小屋を使えない。テントの設置場所を探す、恐らく小屋の防風壁と小屋の間の隙間になんとかテントを建てる、テントが飛ばされそうでテントの中に私が直ちに入り、土屋さんがピッケル、アイスハンマーと二角を固定、あとは分担してペグで四角の細綱を固定、強風でアイゼンやスコップが飛ばされないように工夫して、外に出る用事をすべて済ましたら急いでテント内に入った。

直ぐにお湯を沸かしホットコーヒーを飲み、心・体ともに落ち着きだす。
でも、我に返ったところで、この状況では大キレットを越えられないのではないか?。
お互いに意見が一致した。とりあえず、明日の朝、天気が良くなり、身動きできる状態になるまで
ここで停滞しよう。
ネガティブになってしまった。敗退という二文字がちらつきだした。でもまだ、二日目。明日が三日目。
六日間の行程ですから。肩の小屋で購入したビールは冷たすぎて美味しくない。精神的に酔えないか。

5/3 快晴(朝のうち風強し)
 6時に起床、快晴だ。風はあるが、ピークは通り過ぎたようだ。もう少し気温が上がってから、大キレットを偵察することに。
お互い、晴れたから仕方がなく渋々テントをでる。あらららら~、天気が良すぎる。
大キレットへの下降ルートを探す。あっちでもない、こっちでもない、飛騨側のルンゼを下る!!、それが正解だ。
ルートもはっきりし、思考回路がポシティブに。北穂高岳までいきませんか?、と土屋さんに提言する。

土屋さんの「行きたいか?」、の問いかけに対し、「もちろん、行きましょう」と即答する。
私が押し切ってしまった感がある。
でも、見えなくなるまで続く白く硬い氷雪面をどこまで下ればよいのだろうか?。
アンザイレンで降りられるか、いや、最初の1本目は何とか支点あるけれど、2本目以降の支点が取れなさそう。
土屋さんがダガーポジションで突破しよう、提案する。それしかないですね。

身支度して、10時に出発。
槍ヶ岳から穂高岳の稜線は丸見えだけど、緊張していてユックリと眺めるゆとりがない。
そんななか、後ろ向きになって、ダガーポジションで一歩一歩降りてゆく。
雪面が硬すぎて、アイゼンの前爪2本しか刺さらない。ピッケルのピックとアイゼン前爪2本計4本を駆使して高度を下げる。脹脛が悲鳴を上げる。片足のアイゼンがキックステップで安定したところで脹脛をほんの少し休ませて、だましだまし降りてゆく。

急傾斜の氷雪面を何とか通過、それからまたルートに迷う。信州側のガレ場と雪面に鎖場があるぞ。
でも鎖場のほとんどは氷雪に埋もれていて使えない、役立たず。夏道ルートがわかればそれでいい。
ガイドブックによると、大キレット鞍部の手前の梯子に至る直前の岩場が悪いらしい。
梯子を探し続けて降りていくと、ありました!!。ガイドブック通り気を抜けない下りだ。

2段の梯子を下りると鞍部はすぐそこ。大キレットの下りが終わり気が落ち着く。
やっぱり昇りよりも降りる方が苦手だよ。長谷川ピークまで快適な稜線歩きとなる。
おーっ、振り返るとあんなところをどうやって降りたのかねぇ、と呟く。お互いにうなづく。

長谷川ピークと滝谷A沢のコル、さらにその先へ続く稜線をたどると北穂高小屋がはっきり見える。
天気が良すぎて、雪焼けしてきた。
長谷川ピークから馬の背を通りA沢のコルに下りる。
だめだ、危ない。鎖場は氷雪の中で使えない。
ザイルをだしま~す!!。今山行はじめてのアンザイレン。
馬の背を忠実に辿り、途中から飛騨側の人口足場までの区間が核心だった。
A沢のコルから先は初めは信州側から入るが、飛騨側のトラバース区間がとても難しい。
こんなところ、渡れない。またまたアンザイレン。距離は短いが、踏み外したらおしまいでしょ。飛騨泣きっていうところですね、2回ザイルを使いました。

アンザイレンすると時間がかかり、ペースダウン。北穂高小屋が間近にみえるも、まだ小屋テラス直下につながる信州側の急な雪面に入らない。
だめだ、時間切れだ。小屋でビールを飲みたかったけれど、日没まで2時間を切っている。
その小屋テラス直下につながる雪面にたどり着く一歩手前の雪稜にテントを張る。
飛騨泣きの先の雪稜でテントを張れるなんて贅沢かもしれない。
恐らく、積雪期限定のテント適地ではなかろうか?。

5/4 晴れのち曇り、昼前から雪(時々激しく降る)
 また、のんびりと出発。大キレットにいるクライマーは私たちだけですから。
あまいね、出発早々、アンザイレンを3回し、北穂高小屋テラス直下の大雪面の急登に取り掛かる、
すると、後方から6人組のパーティーが我々の踏み跡を辿ってついてくるではないか!!。
やばい、
ここまで我々が先頭で南岳~大キレット間に踏み跡を付けてきたのだから!。
土屋さんが、譲る?、と問いかける。いや、北穂高岳まで先頭を譲りたくないと、強気の私。
もうすぐそこが、北穂小屋のテラスだ。テラスで休憩中の登山客が、こちらを見ている。

6人組パーティーの先頭者が先に行きますよと声を掛けてきた。
きっぱりと断る。何故ならば、追い越したいなら、私たちの踏み跡から少し横にずれて、自分らでトレースを付けて追い越してほしいと思ったから。。。それにここまで私たちのトレースを使ってきたのだから、最後の最後で譲るなんて。譲ってくださいと頼む側も、素直に譲ってしまう側も共に許せない。
テラスにたどり着く最後の一歩は瞬発力で。小屋のテラスに身を上げた途端、息切れ、倒れこむ。
注目の的!!。

ザックを降ろして直ぐに握手!!。
やったぁ~。北穂高岳小屋に到着。大キレットはみえるけどその先の南岳や槍ヶ岳が見えなくなっていた。
いつの間にか、ガスに覆われてしまう。でもいいや。
この達成感、今この時を味わおう!!。コーヒーを2人前注文。なんていい香りだ、なんて旨いんだ。

今日は、白出のコル(穂高岳山荘)にテントを張る、ここから先は大キレットに比べればらくでしょう、
そんな気分だった。それがねぇ、気の緩みっていう奴ですね、まったく。
それと、他のクライマーの命に係わる出来事に、気が付かず助けられず、今、この山行報告を書いていて自分が情けなくなってくる出来事に逢った。・・・

北穂高岳の北峰で記念撮影後、南峰へ。そしてその先は基本稜線伝いか。
ガイドブックの約束通り、ドームを信州側に巻き、滝谷奥壁バンドを飛騨側にまく。
ここにたどり着くまでに、飛騨側を下りるようにトラバースする箇所が結構あり、ピッケルのピックとアイゼンの前爪のわずかな武器を使い、とても頼りなく、でもそれしか信じる物なく心細かった。
緊張しっぱなし。

ガイドブックでは、ドームと奥壁バンドの通過が、北穂~涸沢岳の区間の難所と記載あるが、そんなことはない。
今、雪が降っていて視界が悪いこと、積雪量が多く、この時期としては氷雪が硬いということが原因かもしれないがニセ涸沢のコルを通過し、涸沢のコルから涸沢岳までの区間が非常に悪かった!!。
恐らく、夏道は鎖場が結構あるはずだが、それが氷雪の中にあって使えないし、それが表にないものだから、ルートを見失いやすい!。
ちゃんと積雪期ルートのガイドブックだって、梯子や鎖場を忠実に辿ると、なんて書いてあったと思う。
やっぱり、今年は積雪量が多いんじゃない。

ところどころに顔を出している鎖場をみつけると、なぜか安心する。でも、使えない役立たず。
私たちもルートがあっているかわからずになんだか厳しい稜線を昇っている。でも鎖場が少し見えるから間違っていない。
すると、背の低い若者が悲しい悲鳴を上げながら、ザイルを引きづりながらすれ違う。あれっ、でもザイルの末端に相棒がいない!!。
単独行らしい。

道に迷よったようだ。このとき、私は、なんとなく苦しそうな表情をした若者の顔を見た。下降点はありますか?、と尋ねられ、この先2m下に鎖場の支点があります、と伝えた。そうしてすれ違ったが、しばらくして振り返ると、私の方に近寄り何かを伝えたいような雰囲気がした。今から思えば、助けを求め、躊躇したのではないか?。
でも、私たちもルートファインディングに苦しんでいて、この時の私は土屋さん頼りの状態だった。余裕がなかった、それで少し気がかりだったけれど、先を急いでしまったような気がする。涸沢岳西尾根の分岐点にぶつかる稜線へ直登する手前の信州側トラバースの昇りに取り掛かる。ここが、一部の区間であったが非常に足場が悪かった。アイゼンの爪が効きづらかった。

頼りになったのはピッケルピックだけ。
アイスクライミングのようにピッケルを振りかざして、ピックを刺して、それに全体重を預けるような感覚だった。そしてその先のチムニーを詰めると、涸沢岳の少し北の稜線に出る、涸沢岳西尾根分岐点である。
これで、ほんとうに安心した、穂高岳山荘まで安定した階段状のようなルートを下っていく。

実は営業している小屋のキャンプ場にテントを張るのは、当山行でこの4泊目が初めてのこと。
うれし~い、ビールがそこにあることで満足ですよ!。雪ブロックの積んであるテント場跡地を見つけた。
直ぐにテントを張って、3時のビールと食前のビールの2本を買って、テント内に潜り込む。
一杯目のビールが美味しいですね、とても幸せ。

お酒が入ってからも、涸沢岳の昇りの手前ですれ違った単独行の若者の話が上がった。
やっぱり気にかかる。下山してからですが、土屋さんから「5/4に涸沢岳方面から北穂高岳に向かっていた単独行の登山者が救助を要請し、ヘリで運ばれた」との情報を聞いた、あの単独行の若者だ。また悲しくなってきた。
やっぱり、若者に声を掛ける、それが素直な行動でなかったか?、何故、声を掛けなかったのか?。思い出すと心が痛みだす。
ちょっと気の利かないクライマーでしょ、俺って。
とりあえず、生きて帰えれたのでよかった。

計画では、奥穂から前穂に立ち寄り、北尾根を3・4峰のコルまで下りて、そこから昇り返す行程でしたが、ちょっと無茶苦茶でした、断念。とにかく西穂高岳まで確実に縦走することとした。
この日、白出のコルのテント数は我々のテントを含め5張でした。涸沢のテント村の規模は紅葉の時期よりも小さめ。

5/5 快晴
 できれば、今日中に西穂高岳にたどり着きたい。
入山してから一番素晴らしい天気となった。雲がない。風もほとんどないし、朝の冷え込みは厳しかったが春らしい陽気となる。
あとは、一歩一歩慎重に、焦らずに、前進するのみ。
奥穂高岳にあっというまに着いた。文句の言いようがない、素晴らしい眺望。
あたりに遮る山も雲もない、日本第3位の高峰ですから。槍ヶ岳の穂先から奥穂高岳山頂にいる私の足元まで丸見えです。
そして、今から南下する稜線上には馬の背、ロバの耳とジャンダルムがドカンと居座っている。
先を急ごう。岳沢のテント村が見えまーす。

馬の背は文字通り。奥穂~西穂間の最大の核心部はその先のロバの耳だった。
飛騨側を鎖場に沿ってトラバースするが、この鎖場が途中でおしまい。
鎖場の終了点から先が、難関。樋口君、トップやって。はっはい、返事してトップをゆく。
こりゃ怖い、でも真剣勝負で必死です。でも遣り甲斐あります!!。
氷雪と岩のミックス、冬季登攀ですね、脹脛がはってきたぞ。とても楽しい。

えーと、懸垂下降ルートをクライミングしたんだ、長短2つのシュリンゲを連結し掴んで体を起こせるよう、
支点にセット、さらに他の支点からセルフビレイをとり、10m程度のシュリンゲを土屋さんから預かり、グリップビレイで土屋さんを少し引き上げる。連携プレイで難関を突破。
迫るジャンダルムは、夏道は信州側を巻くが、今は急な雪面でさっぱりわからない。
なんていうか、奥穂側から見たジャンダルムが恰好いいですから直登したくて、ルートを観察。
いける!。ザックを背負ったままで登攀できる!。
直登ルートに氷雪は少ない。アイゼン登攀の練習ですよ、これは。
アイゼンの前爪をわずかなスタンスに引っ掛けて、一気に立ち込む、瞬発力勝負。
ですから、一瞬無酸素運動となり、息苦しくなる。ジャンダルムの天辺へ。
ここも念のため土屋さんをグリップビレイで、アップ。
もう、満足です。気分は最高。

天狗のコルへの下り、天間のコルへの下り、そして間ノ岳のコルへの下りは慎重に。
これらの区間は岩場が逆層で危険とガイドブックに記載あるが、そんなことよりも、気を遣ったことは、アイゼンの裏にへばりつく雪の団子です。
これで、スリップして滑落する危険があり、2,3ステップ歩いて、ピッケルでアイゼンを叩き、雪を払い落とす。
永遠にこの動作の繰り返しでした。特に、下りです。
ですから、私はピッケルを右手に握るのでピッケルのアイゼン側の杖部分は傷跡だらけ!。
アイゼンの裏に着く雪団子にくるしめられながらも西穂高岳に到着。

まだ気が抜けない、数年前にあった、滑落事故現場を検証する。土屋さんの今山行の目的の1つでもある。
注意深く下山するが、危険と感じるところがあまりない。鈍感になっちゃったかしら。
結局よくわからずじまい。あっというまに独標へ。
この先は、雪稜でない、雪尾根です。
もう安心です、気力がなくなってきた、位置エネルギーを利用して、重力に逆らうことなく惰性で下っているだけ。

西穂山荘に到着、テント5張りだけ。ゴールデンウィークも終わりですね。
笑顔で長~く握手を交わし、喜びを分かち合う!。お互いの健闘を祝う。
土屋さん、ごめんなさい。夕食を食べる元気がないです。
槍ヶ岳―穂高岳連峰雪山縦走の成功に乾杯!。
ビールでお腹も心も満たされる。たまらん!。

5/6 快晴
 今日も快晴。ロープウェイの始発に乗って下山。槍ヶ岳の穂先が徐々に見えなくなってきた、じゃあね、またね。また、戻ってくるよ。

以上、アルパインクライミング、槍ヶ岳ー穂高連峰雪山縦走の報告でした。


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