FC2ブログ

ちば山の会の山行報告

ちば山の会 山行報告のページ

09«1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.13.14.15.16.17.18.19.20.21.22.23.24.25.26.27.28.29.30.31.»11

真川鍋倉谷遡行◆写真 

【 山 域 】妙高山周辺
【 ルート 】真川鍋倉谷遡行
【 登山方法 】沢登り
【 山 行 日 】10/19(土)
【 メンバー 】CL:花島(記)、上茂
【コースタイム】
 10/19 曇 杉野沢橋 7:10 - ヒコサの滝展望台 7:40 - 1420m(入渓) 8:25 - サクラ谷出合 10:00 - 第三ゴルジュ入口 12:30 - 広河原 14:30 - 天狗の庭 16:15 - 笹ヶ峰登山口 19:30 - 杉野沢橋 20:30


H251019 鍋倉谷  [雪で遊ぶ余裕も出る]

 当初は一泊二日で、時間的余裕を背景に攻めの姿勢で臨む計画でした。
しかし最終計画は、ここのところの冷え込みで濡れた場合の高所での泊まり、メンバーも集まらず二人での共同装備の負担等を考慮し、第一ゴルジュを巻いて日帰りで行くことにした。
 結果は、滝を前にチャレンジすらせずに高巻きに追いやられ、勝ち負けがあるなら圧倒的な敗北というところだが、紅葉と雪化粧、文字通り色々な色を見せる岩盤など自然の造形美を見せてくれた鍋倉谷は、思い出深い沢となりました。

 千葉を22時という遅めに出発し、道の駅「しなの」で仮眠する。3時間程の仮眠時間ではあったが、静かさと芝生の心地よさで寝不足は感じなかった。
 車を秋色真っ只中の笹ヶ峰のさらに奥、杉野沢橋に移動させる。
晴れる気配は伺えないが、曇りのまま一日もってくれそうだ。

 第一ゴルジュをパスするので、ヒコサの滝遊歩道で展望台に向かう。
展望台という割にはかなり遠めだ。踏み跡を辿り、適当なところからヤブをかき分け、無事第一ゴルジュの先、1420mあたりに降り立つ。
 思っていたより水は冷たくはないが、前週の集中の件もあり、極力濡れないように、より慎重に渡渉、へつり、登行を繰り返す。
 河原歩きでなかなか高度が上がらないが、木々の色づきに気が紛れる。
 右岸が黄褐色の断面を見せた先が、サクラ谷出合で、鍋倉谷は落差3mのミニミニナイアガラ滝となって左方向から流入している。

 程なく第二ゴルジュに突入する。3mほどの滝を左からクリアーし、5m滝と対面するも、傾斜のきついスラブに一歩も踏み出せず巻き道へ逃げる。
巻き道もいやらしいフェースを登らないと大高巻きを余儀なくされる。
 上茂さんリードでここを抜ける。上部にホールトがなく低い位置のホールドに立ち込むが、股関節の柔軟性がないので膝が邪魔して苦労した。
さらに1ピッチ急傾斜の灌木、笹にルートを伸ばす。

 高巻き途中で登れなかった滝の上にも、もうひとつスラブ状の滝が見えたが、これも厳しそうだ。
 30mザイルで懸垂するが、沢床まで届かず、残り5mほどクライムダウンする。
第二ゴルジュの核心を巻いてしまったので、最初の勢いは雲散霧消してしまい、稜線までたどり着ければなんでもOKに変わってしまった。

 この先は、癒しの沢の顔になり、ナメ滝やあばら骨状に突起した岩盤などが迎えてくれる。
 第三ゴルジュ入口の7m滝は左壁を登り、核心の9mCS滝が目の前に現れる。ルートは目で追えたが、取り付くのは止めにした。水流のトラバースでバランスを崩せば足も届かない釜に水没だ。
 ここまで、膝までは許してきた自分なりの濡れのルールに違反するし、全身ずぶ濡れは、今日は命取りでやばい。本当にやばい。
 ここは、素直に巻きに限る。花島リードで泥壁と木登り、笹登りで2P。
直上は、猛烈な笹に阻まれ、登り気味にトラバースし、8mの懸垂で沢に戻る。
この辺(高度約1800m)から積雪が見られ、稜線は完全に雪景色だ。

 核心は過ぎたが、水量はちっとも減らず、滝の下を潜る、水流の中にスタンスを求めて飛沫を浴びる、袖口も当然の如く濡れるが、浸かって濡れるのと飛沫を浴びて濡れるのは別物。
 へつりの失敗、釜へのドボンはなにがなんでも避ける。泥壁、草付へ逃げ泥とも格闘し、短い懸垂も交えての遡行となる。
 岩の上の雪をかじかむ手で払い除けながら、片足立ちで転んだら痛いでは済まされないところでは、膝や尻を付いて(いざりは差別的表現らしく使用を控えます)何とか乗り越える。この期に及んで、体裁なんて構っていられない。

 ようやく視界が開け、1880m付近の広河原に14:30到着。
当初の計画では、泊まりに予定していた場所。いいところだ。
ただし晴れて、雪がなければの話。
 この先は、もう完全に雪の世界。源流の雰囲気だが、あとまだ230mも登らなければならない。この緩やかな傾斜であと何時間掛かるか、日没との競争が始まる。
 ちょっとした小滝を越え、灌木が沢にも生えてきてかき分けたり、跨いだりで時間ばかり取られる。かといって、草付きは雪は踏み抜いたり、密度の濃い灌木を巻いたりでどっちもどっちだ。

 もういい加減うんざりした頃、目の前の視界が開け、一面の雪原と雪氷に覆われた沢が現れた。草紅葉の天狗の庭のフィナーレとはまた趣きが違うが、これはこれで格別だ。
 こんな白の世界に沢登りの格好は、いかにもアンバランスだ。
 池塘に入り込まないよう、池塘を縫うように雪原に一歩一歩新しい足跡を印していく。
 日没には、まだ間があるがここから駐車場所まで4時間かかるので、感激もそこそこに下山する。あとは一般道なので、気は楽だ。高谷池からの下りで今日初めて太陽が顔を出し、小屋に泊まっていた人達から雲海を隔てた連山と染まりゆく空に感動したのか、「うお~っ」というどよめきが上がる。

 富士見平からは、ヘッデンを点けての下山となり、笹ヶ峰に着いた時には思わず座り込んでしまった。
 疲れに疲れた山行だったけれど、沢は「山の総合格闘技」だと実感した山行でした。


+写真集へのリンク+
スポンサーサイト



沢登り /  Trackback -- /  Comment --

△page top

六百山◆写真 

六百山(2450m)は上高地梓川を挟んで、穂高連峰と対峙する霞沢岳の枝稜上にある岩峰で、昭文社地図にはルート表示はない。
登山道のないバリエーションルートに挑戦してきたが、とんでもなく急峻な山で、最後まで緊張しっぱなしの山行だった。


17六百山から見た焼岳  [六百山から見た焼岳]

【山域】北アルプス南部
【ルート】六百山
【登山方法】ハイキング
【期間】出発日10/18(金)夜
  行動日10/19(土)、20(日)
【天候】10/19曇り(一時小雨)、10/20雨
【参加者】CL柘植、SL永田、SL石橋、大木、安岡、大森、加藤、清野(報告)
【コースタイム】上高地7:35→11:20六百山11:40→15:15上高地


 道の駅風穴の里で仮眠後、沢渡に駐車し、タクシーにて上高地に移動。
気にならない程度の小雨が降っている。
雲はだんだん上がっていく予想なので、上下雨具を着こんで、上高地を出発。
 登山口(1500m)は河童橋付近のトイレの手前にあったが、背丈ほどの草が生い茂っていて、何の目印もなくかすかな踏み跡があるだけだ。
 草をかき分け、ポイントの堰堤を過ぎると、すぐに急登となった。
足場の良くない、シダや樹木の生い茂った薄暗い涸れ沢を登っていく。
登山口から30分程で沢が広くなって、急に明るくなった。
ガレ場にでたのだ。石に埋め尽くされた沢がはるか上まで見渡せた。
石を転がさないように、慎重に進むが、不安定な石ばかりで、足をとられ、そのたびに石がごろごろと転がり落ちた。
後ろを振り返ると、雲も高くなっていて、目線には西穂の稜線と、足下には梓川が高度感を持って望めた。

 ガレ場を過ぎ、赤テープの目印のついた、草付きの樹林地帯(2000m)に入って行ったが、かなりの急傾斜で、四つん這いになったり、草や木を掴んで登らなければならなかった。おまけに、地面も木も草も濡れているので、雨具は着たままで、手も足もドロドロになった。
ところどころの枝にCLとSLが目印の赤布を着けながら進んだ。
ぐんぐん高度を上げると、ダケカンバからシラビソに樹林が変わり、標高2200mでとうとう尾根に出た。
右手に焼岳が大きく見えた。

 ハイマツに覆われた標高2250mの小ピークに立つと、ここで初めて山頂ピークらしき岩峰が目に飛び込んできた。
山頂直下はそそりたつ岩稜なっていた。
 相変わらずの急斜面の草付きの樹林帯や、岩場を何度か迂回しながら進んで行った。
ときどき目線を下に移すと、真下に、さらに高度感を持って梓川や上高地が望めた。
 私は、うすでの手袋とレインカバーをはめていたのだが、指先が冷たくなってしまった。
前を行くCLは、素手で赤布を着けているではないか。頭の下がる思いをした。
 岩稜帯の真下は左に巻いていたが、一部分土と草がせせり出ているだけの所があり、不安定な感じがした。それも途中で切れている。その先は絶壁同然の斜面だ。
滑ったら終わりだ。いやらしい場所である。
ここを登ったら、帰りに降りれないのではないか、「ここで私は断念しよう」という考えが一瞬よぎった。
「いや、どうにかなるさ」前に進もう。
恐怖心を抑えながら、精一杯足を伸ばし、木の幹にしがみつきながら這い上がった。

 山頂への稜線にでた。
背丈ほどもある逆向きのハイマツの中をかき分けていくが、リュックに差し込んだストックにひっかっかてしまい、前に進むのに難儀した。
しばらくハイマツと格闘した後、三角点のある山頂についた。
先頭を行っていたCLとハイタッチして喜びを分かち合った。
山頂からは雲が多かったのにもかかわらず、焼岳や西穂高の稜線、常念岳、霞沢岳を見渡すことができた。奥穂高は雲の中だった。
山頂は狭く、8人が立っているのがやっとだった。
いやらしい場所を降りることが怖いことを告げると、ロープを張ってくれるこになった。
各自大小のスリングとカラビナを身に付けた。
寒さも加わり、休憩もそこそこで、下山開始。来た道を戻る。

 いやらしい場所に来ると、CLがロープをはってくれた。
実際にカラビナを付けて降りるのははじめてなので緊張したが、無事通過することができた。
ここから先は、急斜面を下降していくことになる。
濡れた草付き樹林帯やガレ場は滑りやすく、何度も尻餅をついた。
おニューのザックも、真新しい雨具のズボンもどろどろの傷だらけだ。
登山口にたどりつくまで、緊張の連続だった。

 登山道のない六百山、もし「ちば山」に入っていなっかたら、決して行くことのできなかった山だ。
 明日の山行は有明山で、夜はテント泊の予定だったが、天候が思わしくないので、塩尻にある信州健康ランドに泊まった。翌日は朝から雨だった。
山行はあきらめ、諏訪I.C.の近くにある山下清の「放浪美術館」に寄って、帰葉した。


+写真集へのリンク+
無雪期一般道 /  Trackback -- /  Comment --

△page top