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ちば山の会の山行報告

ちば山の会 山行報告のページ

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北穂高、奥穂高◆写真 

長文報告失礼します。<御用とお急ぎでない方>だけお読みくだされ。今
後はコンパクトにまとめます。村尾


22 北穂ピーク

【山域】北アルプス 
【ルート】上高地~涸沢 北穂高、奥穂高ピストン
【日程】7/26月~7/30金 夜行前泊 
【登山方法】縦走 
【メンバー】村尾 単独


私にとって、北アルプスへのテントベースで個人(単独)山行は、初め
ての計画で今年の夏山の二つある大きな目標の一つであった。
①私にとっての重荷歩行:15~17kgを背負って上高地から涸沢までの
往復をこなす。ベーステントに荷物をデポし、二つの山をピストンする。
②単独行動:自分で計画を立て、自分で実行する。
③特に、北穂高は、小屋泊にして頂上でのご来光と槍~大キレットの絶
 景を撮りまくる。
④ビールは小屋調達だが、食事は出来るだけ持参の物(インスタントが
 主だが)で自炊?する。本やグレープフルーツやトマトは持参する。
(テントでの一人生活を楽しむ)
といった項目を課題とした。
軽い打撲での足の故障や大雨での停滞等、予想外のハプニングはあれ、
且、体力不足も再確認したが、おおむね自分なりの目的は達成し、満足
な気持ちで帰葉した。

7月25日(日)23:00発のさわやか信州号(グリーンカー\8,500)新宿
→上高地直行便 利用。それなりに睡眠をとる。

7月26日(月)曇り~晴れ
6時前の上高地(バスターミナル)に着。荷物を整理し直し、山靴を履
いて6:30出発。平日しかも月曜日の入山なのでそれほどの混雑はない。
時折土日を涸沢方面で楽しんだ団体さんが降りてくる程度。土日で奥穂
高に行った室さん御一行様(会社の仲間)に明神の先で遭遇!!情報を
交換した。(軽アイゼンなしでOK)
本谷橋以降の石畳の急登で17kgのテント、寝具、食糧入りザックが食
い込んできた。例年より多いとされ、解け始めた雪渓部分も急斜面では
すべり、神経を使う。最後の登りがなかなか終わらない。登りなので危
険はないが、私にとっての<重荷>を背負っての登山の辛さを十分味わ
った。まずは、テン場に住田さんから借りた一人用テントを設営―生活
の場を確保した。その後ヒュッテのテラスでビールとおでんでこれから
始まる<涸沢テント生活>にセルフで乾杯!

7月27日 (火)曇り時々晴れ
7:14北穂を目指してカラ沢小屋横の雪渓から登り始める。昨日の疲れ
が残っているが、今日は待望の大キレットの撮影、登りは、3時間のみ
だ。辛いが午後は目いっぱいゆっくり出来る。途中、花を撮影後右膝内
側を岩にぶつける。痛いが、登れないレベルでないので、登りきる。10:
20、頂上のテラスでズボンを上げると、直径8㎝にわたりはれ上がり、
痛む。たまたま居合わせたJリーグのスポーツトレーナーにも見てもら
い、骨には問題は及ばないだろうと、判断。小屋のスタッフから小型ア
イスノン?をビニール袋に入れてアイシング。アイシングは、5分でも
10分でも早い方が良いのだ。午後は、キレット左斜面から舞い上がる霧
(ガス)見え隠れする大キレットとその後方の槍が岳を狙ってテラスで
足をアイシングしながら過ごした。午後2時からの1時間はかなりガス
が途切れ、十分に写真撮影を楽しんだ。夜は、小屋名物のショウガの効
いたポークジンジャーを楽しんだ。美味。その後も友達になったキレッ
ト越えメンバーとビールを飲みながら結構話し込んだ。

7月28日 (水)晴れ
夜明けから快晴。隣人は午前4時から三脚抱えて(すぐ上の)頂上へ。
私も4時半頃から窓から見える大キレットや槍が薄暗い中少しずつはっ
きり見えてくるのを楽しんだ。その後頂上へ上がり、5月に登った常念
と左側の横通岳の間を太陽が除序に登る。ご来光だ。並行して、槍まで
ずーっと見える大キレットや鳥も通わぬ滝谷、奥穂高、前穂高、小さく
見える涸沢小屋とテント場、富士山も見えている。360度の大展望だ。
今日で北穂小屋に4日目だという滞在型ハイアマチュア登山写真家が、
4日の内で今日が天気、展望とも一番良い!との事。最高にラッキーで
ある。今回最大目標の北穂での展望を存分に楽しんだ後、6:45には、涸
沢の自宅(テント)にむけ下山。9時前には、涸沢小屋に大汗かきなが
ら到着。ソフトクリームを味わった。テントへ戻って休憩。
空は快晴だが、予報を聞くと明日からは崩れるという予報。明日1日か
けてゆっくり奥穂ピストンを楽しむつもりだったが、時間もあるし、急
きょ予定変更。今日これから頑張って登り(ピストン)し、明日は、雨
が降ったらテントでのんびりする事に。膝は、何とかOKだが、大腿四
頭筋はだんだん乳酸がたまり、登りがなんともきつかった。
9時40分発だったが(コルの)奥穂山荘についたのは、12:30。汗だら
けのシャツが急に冷えて<寒気>がした。体調は疲れと足でいまひとつ。
ラーメンで体を温め、ガスでジャンが見えないくらいに天気は変化し
ているらしいので、迷ったが、元気を出して最後の登り(ピストン)。
案の定、視界は半分以下の状態で、祠と共に記念撮影し、上高地方面や
前穂の一部までを写真にとった。そんな激しく変化した天候だが、ガス
の向こうから、若い男女が悠々とジャンを超えてこちらに向かってきて
いる。(かっこいい!)しばし見とれる。ほどなく山荘まで戻り、一息つ
いて、荷物を背負って涸沢へ下山。時計は午後3時半。途中から雨模様。
足はいたいし、雨にぬれて歩きづらいし、辛い下りだった。どうやら私
の後に、降りてくる人はいない。絶対に事故をおこしてはならない!と
にかく躓いたり、スリップしないよう注意しながら涸沢へ。なんとか日
没前までに到着17:30。その後雨は、かなりの土砂降りと変わった。

7月29日 (木) 雨
木曜夕方からの雨は、何と金曜の朝方まで続いた。28日に無理して、
奥穂高まで行ってきて正解。29日は、雨で動けないまま、終日停滞、
<剣岳 点の記>を読んだりして過ごした。携帯ラジオを持ってくる
べきだった。安岡さん推薦の持参したグレープフルーツが熟れてうま
い事!!大自然の中で、(雨で気持ちはブルーだが、)フルーツの甘さ
で元気が出た。

7月30日 (金)雨→曇り
夜明け3時頃までは、音をたてて雨が降っていたが、4時過ぎには、小
雨になり、カップヌードル等の食事をしているうちに何と完全に雨は止
み、テント撤収時は、テントを軽く干せるまでに回復。(ラッキー)食
糧は減ったが、もともと食糧は重いものを入れてなかったので、ザック
は15kgを割っていない思われる。昨日1日で少し疲れは取れたが、打
撲の所は、あまり曲がらず、右足首も調子が悪く、ひざ上の疲れがたま
っているだけに、とにかく横尾に出るまでは、細心の注意を払おうと思
いながら涸沢を後にした。上高地では、5日ぶりの風呂と豪華(普通の)
ランチを頂くのだ。辛い歩行も一歩づつ。(フロ、飯、フロ、飯と)リ
ズムを取りながら下山した。結局カッパ橋までカッパ無しで下山。
(御苦労さまでした!!)とセルフで労をねぎらった。
上高地では、ちょっと離れているが、源泉温泉で露天もある<上高地温
泉ホテル>\700へゆっくりと汗を流して、さっぱりして、バスセンター
へ。とんかつ定食とビールで、<初めての穂高とから沢テント泊の単独
山行>に乾杯した。16:00発のグリーンカーは、24人乗りのバスに何と
8人。ゆったりした充実感と満足感で新宿へ向かった。


<その他の出来事、コメント、感想。>
①登山者(ハイカー)模様 
夏休みになっているせいか、家族連れや学生(団体)が多かった。中で
も幼稚園(年長)の娘を手を引いて登っているお父さんがいた。
太った家族4人組(いっぺんで家族だとわかる同じ様な顔と体形)娘が
ばてて、ダダをこねてる。あれだけ太っていると登山も大変だろうな?
大汗かいて登っていた。
②若い山さんの増加?、高校生合宿
北穂テラスでは、東稜を登ってきた<同志社大付属高校山岳部>の夏合
宿。皆いっぱしに、ヘルメット、ハーネス、カラビナ、投降器付けて、
幼い顔にも山男のかおり。他に、前橋高校山岳部、都内専門学校山岳サ
ークル等、どれも、先生やOBにリードされ、一所懸命取り組んでいた。
普段、おじさん、おばさんで行動している(失礼)私にとって、非常に
に新鮮。興味本位で勝手にインタビューし、若いコメントに元気を貰っ
た。おしゃれなカラ沢では、サポートタイツ&スカートで登る若い姉さ
んも多い。高校生やこういう若者が登山をやめずに次世代として成長し
てくれるといいな。私が言える話しじゃないが、ちば山ももう少し若い
世代を増やしたいですね。
③カラ沢のトランぺッタ―客かバイトスタッフかは不明だが、毎日夕方6時頃、流ちょうなトラン
ペットの曲が生で演奏され、カラ沢じゅうに懐かしのイージーリスニン
グがこだました。山と心にしみわたる。

④北ア個人用テント&自炊デビュー
フリーズドライ系のインスタント食品は、ヌードル、スープ、シチュウ
等どれも軽くて便利でうまい。一番うまかったのは、何といっても生グ
レープフルーツと皿うどん(フライ麺に中華のレトルト掛け)
小屋の昼食メニューも最近は凝っていて、高いが満足出来るレベル。ヒ
ュッテのおでんはおすすめ(\600)
⑤北穂高小屋人模様
場所柄、槍から来る人が一仕事終えて泊るケースが多く、いろんな人と
知り合った。大キレットは初めてこなしたという人が多く、勇気づけら
れる。重い一眼デジカメとしかも三脚まで担いで写真登山している人も
以外と多い。さらにでかいカメラ(6X6フィルムカメラ?)と10kg
近くありそうな三脚を担ぎあげている普通の趣味のおじいさんにはびっ
くり。
⑥落石と事故 (今回直接見て自分を戒め)
奥穂のザイテン手前からか、500kg以上あろう大岩が音をたてて落石、
途中から雪渓部に入り音が静かになるもスピードはついて途中の大岩に
激突、落ちた岩は真二つに割れさらに落下し、下まで転がっていった。
一瞬の出来事であったがぶつかれば即死。時々上を見ながら歩く事が大
切なのがよくわかった。
奥穂のテラスにいた時、ピークから帰ってきた4人組のうちの二人目が
(岩壁ハシゴのすぐ後の)最後の10m位のところで躓いて2-3mだが滑落、
自分で止めた。パーテーの皆がすぐに駆け付けたが、軽い打撲で済んだ
様だ。見ると皆ベテラン風の山やさんで、小屋のテラスはもう目の前の
ほんとに最後の10m部分である。気を抜くと誰でもどこでも危ない!

⑦ふもと(上高地)の温泉
上高地で一番便利な立ち寄りフロは、アルプス高原ホテル(カッパ橋か
ら5分で)一番近いが沸かし湯で温泉ではない、露天もない。さらに梓
川沿いに下ると上高地温泉ホテル。(歩15分、温泉で露天風呂あり)と
なりの清水屋温泉ホテルもガイドブックには、外来入用OKと言及して
いないが、看板があり12時位から3時位までOK。どれも平日スタンダ
ードコースでひとり2万を超す豪華ホテル。の温泉はナイスでありがた
い。普段は家庭を省みずの山道(やまどう)まっしぐらの方?もたまに
は、配偶者さんを感謝する温泉旅行もいいですね。
⑧荷物考
今回、1日雨の中の停滞で、暇に任せて<あって大変便利、快適で良かっ
た物、なくて困った物、いらなかった(省ける)物>と小物を含めリスト
してみた。自分でテント背負って重い思いすると、そのリストから究極の
選択と軽量化を図っていく事が身に付くのかな?(いつも辻本さんには、
軽量化を厳しく指導されてます。)

体力、技術、場数、登山ギアマネージメント、軽量化等、まだまだ<修業
中>であります。


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中御所谷・西横川沢登り◆写真 

柘植です。西横川もここ2~3年毎年計画してはつぶれているところ。
ようやく好天をGETしてすばらしい沢登りを満喫できました。


07大滝をバックに全員集合

【山域】中央アルプス 【コース】中御所谷・西横川 【形態】沢登り
【日程】7/23(金)夜発7/24(土)日帰り 【天気】晴れ
【参加者】CL柘植、SL石橋、石井、多田
【記録】 入渓地点7:00→11:50長谷部新道横断地点→13:00千畳敷


西横川はロープウエイ起点のしらび平のすぐ近くが入渓地点。河原とかそういう
ものはほとんどなく、一気に伊那前岳につきあげている。途中安全を期して何回か
お助け程度にロープを出したが、ナメ滝やホールドスタンス豊富な滝群はほとんどが
フリーで登れ、振り向けば伊那谷や南アの高峰が眺められて最高の気分であった。
最後は丁度水枯れしたあたりを横切る長谷部新道(現在は廃道)が終了地点である。
ここにはトラロープが沢中にあるのと遭難碑が目印だが、気をつけていないと通り
すぎてしまう。長谷部新道を左手に1時間ほど歩くと千畳敷カール。本日は大勢の
観光客がおり、ロープウエイは1時間半くらい待った。下山後駒ヶ根高原の温泉は
観光客で混雑が予想されたため、予めチェックしておいた駒ヶ根の銭湯(すみれ野湯)
で汗を流し、定番の明治亭のソースかつどんで夕食をとって、翌日(日曜)の幸ノ川の
ために木曽谷の道の駅日義木曽駒高原に向かった。

※日曜もよい天気で正沢川・幸ノ川に入ったが水量が多く、30分ほど遡行してから
 中止を決めて下山した。


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槍ヶ岳・北鎌尾根◆写真 

住田です、こんにちは

登山史上、数々のドラマが演じられた槍ヶ岳・北鎌尾根。
好天に恵まれ、長池さん、吉川さん、広木さんの北鎌への熱い想いと頑張りで
初めての憧れのクラッシックバリエーションルートを制覇させていただき、
生涯忘れられない豪快な岩稜縦走を満喫しました。
(以下長文ご容赦)


317 北鎌制覇おめでとう!

【山域】北アルプス  
【コース】上高地(1500m)~水俣乗越(2500m)~北鎌沢出合(1800m)
     ~北鎌のコル(2500m)~北鎌尾根~槍ヶ岳(3180m)~上高地
【天候】終日ほぼ晴れ、2日目夕方曇り後一時雨
【メンバー】CL長池・吉川・広木(愛)・住田
【日程】
17日 千葉19:30-沢渡(仮眠)
18日 沢渡5:00-上高地5:30-横尾-大曲-水俣乗越-16:30北鎌沢出合(幕営)
                              計11時間
19日 北鎌沢出合4:30-北鎌のコル-独標-P14- 18:10(幕営) 計14時間弱
20日 5:30 -P15-北鎌平-9:00槍ヶ岳-槍沢-18:15上高地  計13時間弱
-沢渡-おぶ~温泉-塩尻北IC-帰葉

【1日目】

 上高地から槍沢ロッジを経て大曲、水俣乗越への分岐を右に。
強い日差しの中を東鎌尾根の水俣乗越まで急登。ここから灌木の中のザレ場を
辿って下る。4名の別パーティが追いつき、今回見かけたのはこの1パーティ
のみであった。小落石が頻発するため、ここからヘルメットを装着。
 途中から雪渓に出て、軽アイゼンを装着。今回はなくても可ではあったが、
ダブルストックとあわせて使用した方が安定し安心であった。
北鎌沢出合まで、GPSで確かめながら感覚以上に長~いゴーロを下っていく。
事前に持参した写真のコピーと照合し、北鎌沢出合を確認。
北鎌沢出合より少し上流のテン場で幕営した。


【2日目】
 北鎌沢出合から北鎌のコルまで600mのきつい登り。ヘルメットとハーネスは
最初から装着。少し進むと右俣と左俣の分岐を確認し右にルートを取る。
ビバーグに備え男性は4L、女性は3Lの水を担ぐ。装備は20Kg位になりザッグの
重みを感じる。梅雨明けで2300mあたりまで水が取れた。
大天井岳、貧乏沢への展望を振り返りながら、浮石が多いため落石に備え、
少し間隔を開けて遡行する。

 最後の急登で左側を詰めるとザレてきてので、中央の草付きにトラバース。
ここで広木さんがピンチになったが、ロープを出して無事草付きにたどり着く。
雪訓で練習した腰がらみでの確保が役立った。
今回の北鎌尾根縦走で、取り付きの沢筋を間違えたり無理にルートを詰めると
危ないので、的確な判断が要求されると感じた。

 北鎌のコルで西側の展望が開け大休憩。ここからしっかりとした踏み跡があり、
ハイマツ帯は尾根伝いを登る。
下界では連日39度の猛暑、北鎌でもギラギラと照りつける強い日差しにヘルメット
が加熱され、頭から汗が吹き出て、2Lもの水を飲んだ。幸いか不幸か長池CLが
勘違いで5Lの水を担いできたおかげでピバーグの朝も十分水分を補充できた。
日頃のトレーニングの成果を垣間見た。

 天狗ノ腰掛あたりから、岩稜縦走となる。巻きのルートも多数踏み跡があるが、
ザレて脆いので、「岩稜で迷ったら稜線通し」を基本にルートをとる。
トラバースする時は千丈沢(右側)のみで、天上沢(左側)を巻くことはなかった。
またトラバースして下り過ぎないよう、早めに稜線に戻るルートを選択した。
独標(2899m)はトラバースし、最後は残置スリングのところを中間支点にして
ロープを使って直登。
独標の稜線からは、大槍から子槍までの切り立った北鎌尾根の全貌が眺望でき、
元気が沸く。リッジの登下降、ザレた急斜面が延々と続く。
P12?の白くザレた脆い岩稜は、ロープを出し直登した。

 吉川さんが先頭でフットワークの軽さを生かして、的確なルートファインディグ、
続く住田がインターネット等の事前調査より吉川さんに情報提供と、続く広木さん
との間が開かないよう緩衝役、ラストは長池CLで広木さんをバックアップしながら、
迷った時のルートファインディグの最終決定を行うチーム編成で進んだ。
ところどころ4名程度幕営可能な場所があり、P14の急峻で脆いところは巻いて、
P15の手前で18時を過ぎたため、ビバーグした。


【3日目】
 今日も晴天で、迫力のあるP15と大槍・子槍の朝焼けが美しい。
P15は巻き、北鎌平に出ると、大きく迫った槍は目の前だ。大槍は左側と中央の間を
縫ってルートを探りながら直登。カニ岩付近を通り、チムニーは巻く。
今日はロープは使用しなかった。
 左側に50cmくらいの四角い白ペンキの剥げた杭があらわれ、見上げるとすぐ上が
山頂だ。いよいよフィナーレ。ハングした岩の間を抜けると、山頂の祠の裏側に
出た。北鎌制覇の瞬間だ! メンバーで固い握手をかわす。
一般ルートで登頂していた年配の北鎌経験者から祝福を受ける。
 360度の展望を楽しみながら記念撮影をして、槍ヶ岳山荘で美味しいビールで
乾杯、お互いの苦労をねぎらった。
今年は雪渓が多く残っており、大曲の手前位まで雪渓が続いていた。
上高地まで今日も13時間弱の山行、タフな岩稜縦走をしめくった。


温泉「おぶ~」680円 松本市石芝3-9-44

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滝川本流沢登り◆写真 

辻本です。滝川本流の記録を報告します。

08 コレさえあれば今日の苦労もなんのその

滝川本流遡行~古礼沢遡行(滝川支流金山沢下降~滝川本流下降)
【参加者】CL:上茂 渡辺(三) 辻本
【7月18日】出会いの丘駐車場(AM7:00)~天狗トンネル先下降(8:30)~金山沢下降(PM2:00)~滝川本流出合いテント場(PM4:30)
【7月19日】テント場出発(AM8:00)~滝川本流下降~豆焼沢出合い(AM12:00)~水平道(AM12:45)~天狗トンネル上(PM5:30)~国道(PM6:00)~出会いの丘駐車場(PM6:30)


当初の計画では滝川本流を遡行し古礼沢を上がる計画であったが、ルートミスや体調不良で金山沢下降~滝川本流下降となった。出会いの丘を快調に出発したが、シェルターを天狗トンネルと間違え、豆焼沢に下降してしまった。再度登り返し1時間のロス。天狗トンネルを過ぎ釣り人への注意書きがあるポイントで下降。途中の水平道から下流に立派な吊橋があり、釣り小屋への山道と判断し入渓の遅れを取り戻すべく先を急いだ。
山道は崩壊が多くアップダウンもあり、山を巻くため沢と沢との間隔が、滝川本流の遡行図上の距離感と違い、また増水のため水量のある枝沢が山道と交わったりしたためか、曲沢を金山沢と誤解してしまった。その内、私の膝が痛み出し、協議の結果、釣小屋付近でビバークと決め、槙の沢と思ったところを下降したが、本流手前の滝で金山沢と判明。その滝も巻き道が崩壊していて、更なる高巻を強いられる。Fixロープ、4ピッチの懸垂下降など2時間はかかった。本流に降りたったのは4時を過ぎていた。本流を渡渉し、以前はテント場と思われる縦に3人が眠れる平地にタープを張った。このテント場は平水時から3mほど上である。これが抉られているのだから、その時の水量を推測するとぞっとする。三チャンが岩魚を4匹ゲット。焚火も順調に燃え、1日の疲れを酒で癒す。

 翌日は私の膝と疲労度を考え、滝川本流を下降する。8時にテント場を出発。昨日より10cmは引いた水流を、右に左にと上の廊下をイメージしたスクラム渡渉を繰り返し、時には流されしながら昼頃には豆焼沢出合いに着く。山道よりもはるかに早い。少し豆焼沢を上り、適当な所で国道を目指して上った。
12時45分頃水平道に着き、遡行完了を祝う。が、今回の核心はここからであった。元の道を上がれば30分も掛からずに国道に出るものを、近道とばかりに岩尾根を上がる。やがてザイルで確保しなければ危険な泥壁になり、トラバースもできない。上へ上へと突き上げられ、岩場に巣作く鷹の「ピーピー」という鳴き声が聞こえ始め、いたずらに時間が経過する。気が付けば道路は100mほど眼下にあり、天狗トンネルの上の天狗岩に上がってしまったことに気付く。懸垂を繰り返し、最後はトンネルの出口上から国道に降りたった。5時間あまりの天狗岩クライミングルート開拓をやってしまった。
駐車場へ戻る足の重いこと。泥に汚れた沢靴が舗装路をベタベタ、登攀具がチンチャラと虚しく鳴り、過ぎ行く車からは奇異の目で見られながら、暮れ出した出会いの丘駐車場に着いた。
出会いの丘では携帯が繋がらず、山行管理に連絡を取るため里への道を急いだ。
下山連絡が遅れたことをお詫びします。


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白馬岳~親不知 

柘植です。ここ2年くらい毎年計画しては潰れていた懸案コースに
三度目の正直でようやく行ってこれました。


【山域】北アルプス  【コース】白馬岳~親不知  【天候】晴れ
【日程】7/16(金)夜発 7/17(土)~19(月)  【メンバー】柘植単独
【記録】

7/17(土) 猿倉0620白馬尻0720村営宿舎1110白馬岳1200雪倉避難小屋1400
 今日の天気予報は曇り/雨(午後雷雨)というものだったので雨中行軍覚悟
だったのだが、予想が外れたか良い天気だ。猿倉から大勢の登山者とともに
大雪渓を登る。山頂には昼前に着いたが、ほとんどの登山者は山頂直下の
山小屋に吸収されてしまい、一部の人が山頂をピストンするぐらいで、山頂から
先へ足をのばす人はほとんどいない。三国境までは栂池方面からの登山者に
わずかに出会うが、雪倉方面への道に入るともう皆無。雪倉避難小屋には誰も
いなかったが、夕方もう一人やってきてやはり栂海新道とのこと。地元安曇野の
人で、信州の山のことをいろいろ教えてもらう。夜トイレに起きて小屋の外に出て
みると満点の星、眼下には大町あたりだろうか街の灯りがとてもきれいだった。

7/18(日) 避難小屋0430朝日岳0950黒岩山1300犬ヶ岳1615栂海山荘1630
 朝から快晴で元気に出発する。同行者と話がはずみすぎたか、朝日岳へ直接
向かう分岐を見過ごして水平道に入ってしまう。このため1時間以上遠回りとなり、
朝日岳着は10時前になってしまった。山頂からは春に行った僧ヶ岳~毛勝三山が
なつかしく眺められる。ここから黒岩平までは全体としては緩やかな下りで、池糖と
お花畑のすばらしいルートだ。ただ黒岩山から先が厳しかった。標高も1600mと
落ちてきているし、午後の一番暑い時間帯。難行苦行の末に栂海山荘にたどり
ついたのは16時半、なんと12時間行動になってしまった。栂海山荘には今朝朝日
小屋を出発した人を中心に40名くらいいたと思う。小屋前は展望のよい広場に
なっており、小屋は混んでいるようなので、今日は持参のテントで過ごす。
夕方日本海に沈む夕日をみつめていると、ここに来てよかったとしみじみ思う。

7/19(月) 栂海山荘0420白鳥山0800坂田峠1010親不知1350
 昨日の疲れが抜けておらず、なんとなくだるいが、あこがれの日本海に向かって
出発する。今日はゴールが日本海(海抜0m)なので、当然全体としては下りなのだが
結構アップダウンがある。おまけに朝からジリジリ照りつける太陽に焼かれて早くも
熱中症状態。さらに靴擦れとマタ擦れが加わって、えらいことになってくる。最後は
感動的に栂海新道入口のゲートを潜るシーンを想定していたのだが、もうヨレヨレ
状態で倒れこむように潜った。出た所は国道で倒れているわけにもいかないので
目の前のホテルまで頑張って倒れこみ、3日間の汗を流してから帰葉した。
(ホテル親不知では1,500円で風呂+駅までの送迎サービスを行っており、これを利用)


以上
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飯豊山◆写真 

飯豊山山行報告をいたします。

14 飯豊山 (門内岳テンバ)__014

実施日:平成22年7月16日(金)夜行~19日(月)
メンバー:三代川CL・橋本・澤田(淳)・深谷・田中
報告者:田中
「時間記録」:
16日22:30津田沼発=山形県小国町飯豊温泉5:30着
17日6:00登山開始~門内岳テンバ着14:45(16:00~17:00ころ強烈な雷雨となる。)
18日門内岳テンバ5:30発~御西岳10:55(三代川・澤田・深谷は大日岳へ往復)~(田中・橋本は飯豊本峰へ)~飯豊本峰(本山)テンバ着(田中・橋本は14:30着)
(三代川・澤田・深谷は16:30着) 
19日本山テンバ4:40発~本峰(本山)5:10より大グラ尾根の長大なアップダウンの多い尾根を下りだす~12:20つり橋~飯豊温泉13:30=風呂/食事の後で帰途につく=千葉23:00ころ。

「行動記録」:

16日)22:30三代川宅前で全員合流して、橋本車にて飯豊(山形県小国)を目指して出発する。
17日)出発準備及び計画逆ルート(初日の蒸し暑い中の10時間に及ぶ登りをキツイと考えて変更する。)での登山を山行管理と登山口での警察に届け出を行い、飯豊温泉の前より、いきなりの丸森尾根の急登を喘ぎながら登り出すが、直ぐに大粒の汗が噴出す状態となる。
東北特有か?藪のような樹林帯の中、風は無風で体温のみ上昇が自らも解る状況の中で、少しづつ、ただただ、歩むことに精をだし、登って行く。
途中の夫婦清水は少ないが充分な水量で、熱った体を冷やすのと水補給が出来て、
皆 満足な笑顔であった。
丸森峰から地神岳に着くころには稜線に高山植物が咲き出し特にヒメサユリと日光キスゲ他の花々の出迎えを受けるが、気温は相変わらず蒸し厚く、心は直ぐに砕かれて仕舞いそうな中に豊富に残る残雪にハチミツ氷を食したり、キツイ中にも楽しんだ尾根歩きであった。

07 飯豊のミヤマリンドウ 007

テンバに着くと一人500円のテント料金を支払い、水が殆ど取れないとの情報で、やむなく小屋のスコップを借りて汚い雪渓の雪をとり溶かして三角巾で濾して炊飯に使うことになる。このころより(特に16:00ころからの1時間)雷鳴とともに激しい雨風が襲い、食事準備と酒の談義をしながら機能抜群のゴアテントに守られ、中でキャー・オオーと悲鳴から雷鳴か?を聞きながらそれなりに過ごす。
(私の私的な状況:酒を呑みながら表向きは冷静を装いながら、実は万一テントが潰れたら、何をしょうか?テントが飛んだら何が必要か?考えて小さいナイフはとか?小屋まで何十mでとにかく突っ走るだけか?など考えていた。また 雷鳴と光の時間を
考え300~600mの距離かな?とか考えていた。)
ともあれ素晴らしいゴアテントに守られ1時間後に嵐の後の静けさを味わう。
また 風呂桶をひっくり返したような雨風の為、雪渓に充分な水が補給され、お陰で
綺麗な水をゲットをすることが出来た。(神仏よ感謝感謝)
食事は澤田メニューのウナギが山の上に開かれた状態でご飯の上に鎮座しており、
感謝感謝の食事となる。

18日3時に隣の大学ワンゲル部が動きだし騒がしい中4時起床して澤田メニューの食事を頂き、今日は風もあり、昨日よりは動きやすい中を飯豊本山へ向い長い稜線をことになる。
幸いに涼風とガスが強烈な太陽光線をさえぎりまた時折に出てくる残雪の冷風と雪の冷たさに体と心を冷やされ、其の上に点在する各種のお花畑に感動しながら進む。
この時期の皆さんが思い浮かぶ花は殆どが咲いていましたし、群生していて、正に見事でした。
御西岳より若手は大日岳に非常装備だけ持ち、往復に出る。我々年配組はテントを持参して混雑の予想のする「」テント場確保と不安材料の水確保をすべく、二組に別れて行動する。
本山テンバは飯豊神社(奥宮)の土地内であり、キャンプ届けは神社管理所に届けて
費用を支払う。(トイレは小屋側のトイレを使用)
水は片道5分の雪渓に小屋管理人は昨日に穴を掘り下の水が取れるようにして頂いており、容易にとることができた。
水のお陰よ天候のお陰で衣類を乾かし。今宵も澤田メニューとお酒で星を眺めてての夜となる。

19日3時に起床して、長大かつ、アップダウンの連続の大グラ尾根を下降して帰る日の朝となる。小屋の前で日の出を拝み、本山(峰)に戻り、いよいよ下降開始となる。
朝露と足元の草とコケで滑るふみ後を慎重に慎重に下山して行くが、今日も涼しい風に助けられ厚い厚い中でも豊富に持参の水があり、幾峰を無数に居る「ブヨ」払い払いながら下山して行く、900mほどの高度で長坂清水(矢印方向に片道5分があるが
手前で汚い小さい池がありここと勘違いして諦めて先に行かないこともあり)には豊富な水量で熱った体と心を癒してくれた。
尚も急な下りを続けて玉川のつり橋に出て、轟々と流れる水で体を拭いたり浴びたり
呑んだりで、ホッ! ホッ!充分な休憩で後は約1時間で帰りつくと達成感が沸いてきて皆 足取りもp軽やかに帰途に着く。

以後はお風呂500円と手打ち蕎麦で充実した今回の飯豊登山を幕として長距離の帰還をした。
最後に飯豊はこの時期は高山植物は多彩で大変に良い場である反面で東北特有の
ブヨ・山ダニ・蒸し暑さ・水の状態が不安定・基点間の行動時間が長い・高度差のある
アップダウン等に厳しい面の多分にあり、準備と事前調査を充分に行う必要がある山でもある。しかしそれらを乗り越えてのお花畑と残雪と大いなる」山並みはこれらを差し引いてもあまり有る魅力の山である。
尚)小屋は素泊まりのみで、寝具も全て持参で1人/1500円である。
今回の大変な混みようで早めの到着の人は次の小屋に行くように指示が出ていた。

以上)文責 田中


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守門岳◆写真 

村野です。

続けてですが、7/18守門岳の記録です。


08守門岳山頂

【山域】只見
【登山方法】登山
【山行日】2010/07/18
【メンバー】CL村野、巣山
【天気】晴れ
【コースタイム】保久礼駐車場(07:00)-保久礼小屋(07:05)-キビタキ避難小屋
(07:45)-大岳(08:50)-大岳分岐(9:40)-青雲岳(10:00)-守門岳(10:50)-大岳分岐
(11:25)-護人清水(13:04)-二口駐車場(13:30)-二分駐車場(14:00)-保久礼駐車場(14:
40)

【内容】

 前夜保久礼駐車場に着く。雨はすっかり上がり、星がよく見える。明日の天気は期
待できそうだ。
 朝食を作り、身支度をしていつも通りに出発する。ガイドでは、保久礼小屋前に駐
車できるとあったが、ゲートがあり車は進入禁止になっていた。小屋の中の様子を伺
うと、まあ冬なら止まってもいいかなという状況でした。
 小屋からすぐに階段が始まる。展望台まで、のんびりと歩く。展望台に着くと眼下
に栃尾の街と山を越えて長岡が見えた。地道に大岳まで登ると、鐘があった。大岳か
ら望む袴田岳の山屏風が一望できる。
 大岳からアミハリまで200mほど一気に下る。登り返しの大岳分岐を通り過ぎ、青雲
岳が近づくと木道が出てきた。ニッコウキスゲに出迎えられ青雲岳山頂に着く。この
山頂にも鐘があった。休憩スペースに、仲間入りしてお昼を食べる。
 守門岳までは、15分ほど。当然この山頂にも鐘がある。熱い中ではあるが、せっか
くの山頂なのでコーヒーを淹れ、夏を楽しむ。暑かった~。
 思ったより調子よくここまでS山さんが来れたので、周遊コースで戻ることにし
た。大岳分岐から、二口駐車場まで尾根を降りる。オカバミ滝で息を整え、護人清水
まで下る。粘土質の登山道は、天気が良くてよかった。昨日なら滑ってこけたこと間
違いない。梅雨明けの暑い日、汗だくになり二口駐車場に着いた。
 二分駐車場まで日照りの舗装路を黙々と歩く。風一つない炎天下、熱中症にでもな
りそうな中、歩き続ける。二分駐車場にも日陰はなく、少しでも涼しさを求めて法面
の日陰に入り、最後の休憩をとる。
 二分駐車場から保久礼小屋までの登山道は、幾分人気がないようだ。二口からここ
まで登山者にまったく会わなかった。コウクルミ沢沿いの林道跡を登る。保久礼小屋
が近づくと、路は沢を離る。ひと登りで小屋前に戻った。

保久礼小屋前駐車場 200m先の小屋まで行くとトイレあり
二分(保久礼)駐車場 トイレなし
二口駐車場 トイレあり

守門温泉 青雲館 600円(洗い場4人分)浴槽も狭かった。
保久礼駐車場は、携帯電話、ワンセグ受信OKでした。


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布沢川 大滝沢◆写真 

村野です。

布沢川 大滝沢の記録です。
田中さんが、飯豊であった雷雨に只見山中で会い。途中で戻ることになりました。


03陽光の滑床

【山域】只見
【登山方法】沢登り
【山行日】2010/07/17
【メンバー】CL村野、会員外
【天気】晴れ後雷雨
【行程】入渓(10:00)-魚止滝(11:15)-高度700m 距離4.3Km地点(13:00)-入渓点
(14:45)
【内容】

 只見町布沢川-大滝沢に釣り&沢登りに行った。目が覚めた二人が目にしたのは、
「永久禁漁河川」... 巣山さん、そりゃここで釣りすれば釣れるでしょうが。人と
してどうよ。小山工場のおじさんからのガセネタ、それとも古い良き時代の記憶?片
道300Km・ブドウ虫は意味なし。
 気を取り直して、渓流散策ということにして遡行を始める。
 入渓してすぐに滑床が目の前に広がる。陽光を浴びながら、恵みの森を歩く。沢水
に濡れるのがとても心地よい。
 どこまでも広がる一枚岩の沢、足元を駆ける岩魚、ブナ・ナラが織り成す広葉樹の
森。岩から湧き出す、森からの恵みの水でのどを潤す。魚止滝を越えてもまだ滑床が続
く。
 沢はだんだんと両岸からヤブが覆い始めた。高度700m 4.3Km地点で昼食とする。お
にぎりを食べていると、ポツポツと降ってきた。遠くで雷鳴が聞こ始める。だんだん
と降りが強まってくる。カッパの上着をはおり、しばらく様子を見る。
 雨がだんだん強くなり、雷鳴が近づいてくるのがわかる。鎌倉山まで2kmを切って
いたが、雲と降りの強さを見て、遡行を打ち切り戻ることにした。
 沢の水は、透明感を失い濁り始めた。魚止滝に戻った頃には、濁流一歩手前という
様相となった。すり足で沢底の感触を確かめ、駐車場に戻り終わった。
 只見線が、警戒雨量を越えたため運転中止となっていた。

季の郷湯ら里 600円


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ちば県連救助隊訓練 

住田です、こんばんは

ちば県連救助隊の引き上げシステム等の訓練と、ちば県連としての装備と
手順の標準化検討に参加しました。以下、個人的備忘録と感想です。


登り返しで負傷者引き上げ

【日時】 7月11日(日) 9~15時
【場所】 船橋運動公園、県連事務所
【メンバー】 高橋隊長、横山副隊長、吉田、中西、住田(記)

【概要】

ちば山推奨7点装備を、各メンバーが持参の前提でのセルフレスキュー。
まずは負傷者の引き上げシステムを、市販本どおり(1/3で)やってみるが、
予想以上に抵抗が大きく、一人ではかなりきつい。
ビレーのATCガイドをタイブロックに変更したり、引き上げ用にミニプーリーを
追加すると、かなり楽に上げることができた!
(20Kgの重りで実験すると、7~8Kgの力でスムーズに引き上げられた)

タイブロック・ロープマン・ペツルのミニプーリーでの引き上げ

ペツルのミニプーリーは、小型で80gと軽量なのに効率が0.9と優れもの、
 http://item.rakuten.co.jp/yoshikip2/10017425/
タイブロック(40g)と合わせて、今後の追加推奨装備の有力候補だ。
 http://item.rakuten.co.jp/yoshikip2/822681/

ミニトラクションがベストとのこと。ただし165gと多少かさばり高価になるので
オプション扱いか?
 http://item.rakuten.co.jp/yoshikip2/822406

セカンドビレー中にセカンドが落石で負傷、トップが一人で引き上げる場面を
想定して、まずは仮フィックスした後に、引き上げシステムに移行する一連の
流れで操作を復習。
また懸垂下降時の自己脱出や、Y式ブルージックでの登り返し・戻りを復習
したが、写真等の手順書を見ながら本番前に数回以上復習しないと、細部で
間違えそうです。

最後に横山さんが、負傷者を連結して登り返しで引き上げる際の、シンプルな
考案中の方法を紹介され、今後の検証結果が楽しみです。


以上です。
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鳥屋鐘沢◆写真 

 吉川です。鳥屋鐘沢の記録を見るとなぜか2月、3月の記録が多いのは、
蛭がいるからなのでしょうか?


12中央のクラックを深谷さんリードでチャレンジ

【山域】丹沢 
【ルート】早戸川、鳥屋鐘沢 
【登山方法】沢登り 
【山行日】7月11日(曇り)
【メンバー】L柘植、石橋、澤田、深谷、吉川(記)

【内容】早戸川林道ゲートの少し先に駐車して、早戸川を渡り鐘沢に入る。
ナメ滝、大ナメを越えると狭いゴルジュに小滝が続く。沢足袋から靴に変え
たらぎこちなくいやな予感がする。微妙にいやらしい滝のへつりで、早速ド
ボンと釜に浸かってしまった。2、3mの滝や下段2m上段4mの滝は、狭いバン
ドをへつったり、滝中を進んだり結構真剣勝負で登る。滝や倒木越え、狭い
ゴルジュ帯から脱出すると、F1、8mの滝が現われる。右岸に国際マス釣り
場の取水口からあふれた水が滝を作っている。ここは、右壁の凹角を登る。
傾斜がゆるいので、もろい岩でも何とか登るが最後がハング気味の上、いい
ホールドもなく苦労した。ホッとする間もなく、最狭50cmくらいのゴルジュ
2mの滝だが、釜は深そうだし、勢い良く水が落ちているのでチョッと引ける
が、ロープを付けてもらい突っ張りで進む。股下の水流をを見ると恐怖!す
べりそうを堪え越えてみれば感動で大満足!この後も綺麗な青い釜を持つ滝
を越えていくと谷は開け、谷幅いっぱいに水を落とす大滝が目前に迫ってく
る。ここは、中央、苔のクラックを残地ハーケンを借りて深谷さんリードで
登る。滝上のナメを越え最上段の水流を押し戻されそうになりながら石を探
り登りきる。大滝を過ぎると又、暗いゴルジュとなり数個の滝越えで砂防堰
堤が現われる。右岸から乗り越え、直ぐ次の堰堤前のルンゼが入り込んでい
る。ここから、鹿策をよけながら急登して、ヌタノ丸のピークに立った。こ
こで、指の又に大豆ほどに成長した蛭に気付き、悲鳴を上げながら手を振っ
たら消えた。こういうのは苦手です。下山は読図とGPSを頼りに左岸側の尾
根を下る。早戸川に下りる最後の急斜面でタマゴ茸を発見する。石橋さんが
持ち帰り食べた感想は美味だった!そうです。柘植さん、トマト茸ではない
ですよ。駐車場で、蛭退治して帰ったはずなのに自宅まで持ち帰ってしまっ
た。
 登り甲斐のある滝が多くお勧めしたいが、蛭の苦手な人は季節を選んでい
かれたらよいです。


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谷川岳西黒尾根 

田中です。本日 菊池リーダー・三輪さん 足立さんと梅雨の合間の晴れまに谷川岳西黒尾根に登り、咲き始めた、日光キスゲ・桜草・シャクナゲの他、一輪だけ咲く、白根あおいが咲いてました。

201007101331.jpg

「夏はじめ 梅雨(ツユ)をかすめて 葵花(アオイハナ) シャクナゲ歌う 霧の岩肌」

暑いが風通しと木陰と霧の合間に高山植物を堪能した訓練登山が出来ました。
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唐松谷沢登り◆写真 

奥多摩、唐松谷の報告です(村尾)

09 腰まで浸かっての徒渉

【日時】2010年07月04日 (前夜泊)
【山域】奥多摩
【目的地・ルート名】唐松谷 沢登り
【メンバー】CL上茂、柘植、渡邊三、井上、渡辺理、辻本、石橋、吉川、村尾

【天候】前夜雨、曇り
【タイム】 下記

 
【内容】今年の一連の沢登り講習の一環として沢(河原)泊+焚き火(釜の沢西俣)
の講習の予定であったが、あいにくの雨予報で中止。かわりに土曜夜から日曜のみ
の沢として<唐松谷>に行く事になった。
夜2台(柘植号、辻本号)で千葉地元を19:00前後に出発。現地に着くころ(10時半
頃)には、結構な雨、鳩ノ巣の駅前駐車場は、どういうわけか車、満杯でテントは
NG。辻本さんの情報で駅から10分程のハイキングコースのトイレ場所付近のテント
スペースで仮眠となった。明日の天気の保証はないが、みんな持ち寄った<さかな
=つまみ>で雨の中の大宴会。ふぐの?ひれをこがしてのひれ酒までとびし、釣り
やサクランボの話でもりあがった。

翌朝5時起床。なんとか曇り。いつ降りだすかといった感じだが、ゲートを通過後、
舗装(日原)林道と悪路を繰り返し越して、唐松橋 出合(入渓ポイント)へ。<
7:30>普段から水量は豊富な所という事だが、昨日の雨でさらに水量が増している
(らしい)。ほんとに遡行し出して大丈夫か?という意見もあったが、まずは少し
入って様子を見てみようということになり、結局全行程を完とする事になる。(一回
入れば、気持も集中するし、よっぽどでないと戻る事はないかもしれない)いくつか
の小さな滝をこえて、本日随一の<野陣の滝>2段15m。さすがに今日は、大高巻き
となり、足場の悪い急斜面を登り、トラバース等にザイルを何本も繰り返し使い、
最後の崖は30mザイル2本を使っての懸垂下降でなんとか沢に戻ることが
できたが、なんと2時間近くかかってしまった。期せずしてセルフビレイや
ザイルワーク、懸垂下降の大変よい練習となった。すぐ後に出てくる大滝
2段12mも直登はできずに巻きとなるが、ここはうまくルートファインディング
できてロープも使わずに短時間で巻き終えることができた。
その後は、危険な所も少なくなり、2時頃?に唐松林道が横切る場所で遡行は終了し
た。
休みや高巻きがなければ、標高差440m、水平距離2400m=3時間くらいの所をなんと
6-7時間?くらいかけた計算となる。さすがに疲労感が出たが、ゆっくり登山道を下
山し3時くらいに車へ戻れた。
奥多摩駅近くの旅館風呂でキレイになって、近くの釜めし屋でなぜかラーメン(シメ
ジ入り五目そば)を食べて帰葉となった。私と井上さんは、今年初めての沢、睡眠不
足、二日酔い、ドボン、トラバースでの滑り落ち、腹痛とトラブルの多い泥だらけの
山/沢行きであったが、今から思うとザイルを多用した勉強になる、かつなぜかおも
しろい思い出の沢講習会になった。


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