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ちば山の会の山行報告

ちば山の会 山行報告のページ

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渋峠―芳ヶ平BC■写真 

菊池です。
NBSC(新潟バックカントリー倶楽部のイベントで芳ヶ平へBCツアーに行ってきました。

01 横手山山頂で 
 [横手山山頂]

【山域】横手山・草津白根山
【日程】2015年2月21日~22日
【メンバー】CL菊池(TM) 他7名(AT)
【行程と天気】
 21日晴れ、午後やや高温、新雪30㎝前後
 横手山スキー場駐車場―リフトー横手山山頂(2307m)―渋峠(2152m)―池ノ塔(2217m)-国道(2160m)―東尾根滑走―ボトム(1850m)―休憩ー登りあげー国道―カール状急斜面滑走―ボトム―芳ヶ平ヒュッテ(1832m)(泊)
 22日曇り・風強し、高温
 ヒュッテ―東尾根登りあげー国道最高地点ー渋峠ー横手山山頂ヒュッテ(昼食)-ゲレンデ滑走―駐車場
 
・厳冬期の気象条件が厳しい時には、標高の高い横手山・渋峠からの入山は難しい。今回も草津からの入山にするかどうか、直前まで検討した結果、2日目に強風と天気の悪化が予想されたが、渋峠からの入山で大丈夫であると判断した。

・21日は好天予想、前日までの降雪により新雪滑走を楽しめ、22日は前線通過前の強い南風・天気の悪化が予想されたため、朝食後すぐに帰路についた。

・池ノ塔からの1本目の滑走は東尾根とし、初体験のNBSCのメンバーにルートや斜面の特徴、雪崩危険個所の説明などしながら、ノートラの斜面に、メンバー一同、思い思いのパウダーシュプールを描いていた。昼前にボトムに到達、行動食休憩と、一部荷物をデポし、再度国道まで登りあげ、2本目はカール状急斜面滑走を行った。東尾根は気象条件、疲労度などを考慮し適当なところまでハイクアップし、広い尾根にパウダーランを求めて、比較的容易に滑走できるが、このカール状急斜面は条件とメンバーの足並みが揃わないとなかなか実現が難しい。私も14回ほどの芳ヶ平ツアーで4~5回実行できた程度であり、数年ぶりであった。NBSCの滑走技術は全員一流、滑り出しの国道直下はややパックされているが、まあまあのパウダーラン。滑り出し付近は25度前後、ルートを見極めながら、急斜面(30~35度)の広大なオープン斜面に到達した。この急斜面の上部は40度以上、回り込んで恐怖心を感じにくい地点からのエントリーであるが、下を覗き込むとかなりの急斜面、緊張した。好天すぎて、また気温上昇したためか、表面が少しクラストし、密な雪質に手強さを感じた。2~3ターンでバランスを崩し転倒、ビンデイングが外れたが、すぐに装着して、慎重に大回りターンで転倒しないように緩斜面の安全地帯まで滑り込んだ。今までで最も、難しい条件であった。後続の強者もそれぞれ苦労しながら、転倒者も2~3名あったが、無事安全地帯まで滑り終えた。
 
・大満足の1日目を終え、ヒュッテに到達したのは3時過ぎであった。
・ヒュッテでの素敵な夕食・BCについての熱い議論はワインを酌み交わしながら8時半頃まで続いた。

・2日目の朝は思ったよりまだ風は強くないが、悪天に移行するため、朝食後早々と帰路に向かった。前日の2本目に東尾根をしっかりハイクアップしトレースを付けておいたため、快調に国道まで到達、国道最高地点で記念撮影後、リフトで横手山山頂に向かった。リフトに乗っているとき、かなり風は強くなっており、一瞬、突風様に吹き荒れ、「リフトよ止まらないでくれ」と、祈りながら山頂に達した。何とか天気もまだ大丈夫と判断し山頂ヒュッテで、例の有名なパンセットの昼食をいただき、ゲレンデを楽しく滑走してツアーを終了した。
 
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池の平・黒姫山南西ルートBC■写真 

菊池です。
2/14,2/15の深雪BCツアーの報告をいたします。

07 前山の見える林道で記念撮影 
 [前山の見える林道で記念撮影]

1日目
【山域】鍋倉山→池の平スキー場
【日時と天候】2015年2月14日、雪のち曇り
【メンバー】CL菊池、会員外4名
【行程】温井9:20-田茂池手前(ツアー断念)―温井―池の平スキー場―リフト2本―1350m付近―旧ゲレンデー林道(1590m)-1620m地点より滑走―赤倉ゴルフ場-道路(700m)―赤観スキー場駐車場―シャトルバス―池の平スキー場駐車場
・冬型の緩みが遅れ降雪模様であったが、鍋倉山であれば、ツアー可能であると判断し出発した。すでに10台ほどの車が停車しており、先行トレースはしっかりしていた。やや重い新雪が40~50㎝、積雪量は駐車地点の雪壁で3.5mほどに達し、今までにないほどの豪雪で、なんと電線をくぐってトレースを追った。田茂池手前で小屋が見え始めた地点で,小屋のところに10名ほどのグループが見えた。先行グループであり、なんと下ってきた。「早いねえ」と声をかけると、「今日はやめました。西の沢の方のルートで進むと100m位の範囲で、ゴーゴー?と音がして、ピットチェックしてみると、45㎝下に、厚さ2~3cmの氷の弱層があり隙間もあり、ヤバイですよ」とのこと、我々も潔く諦めました。

11日の好天・気温の上昇で弱層が形成されていることは分かっており、気を付けて尾根ルートを登りながらチェックするつもりで出発しました。

鍋倉は標高が低い分、冬型の悪天でもなんとかツアーできることが多かったのですが、今回は標高が低すぎるため、気温上昇により氷のようなヤバい弱層が形成されたと思われます。雪崩の危険性の少ない鍋倉山でもこのようなことがあるのだと、認識を新たにしました。

・池の平スキー場に転進し正午頃リフトに乗ってゲレンデトップ(1400m)から旧ゲレンデをハイクアップするつもりであったが、強風で上のリフトが運休、左のリフトが動いていたため、1350m位からのシール登高となった。新雪は鍋倉より多く60㎝~70㎝、標高が高いため、それほど重くなく、若いメンバーのラッセルに引っ張られて、いつもの林道(1590m)に達した。中斜面滑走を求めてさらにハイクアップしてみたが、深すぎてタイムアップ。ピットチェックしてみると65㎝下にやや硬い薄い弱層を認めたが、結合はそれほど悪くなかった。やはり標高が高いため弱層の影響は少ないと思われ、15日の黒姫ツアーの参考となった。旧ゲレンデ脇のブナ林・旧リフトの切り開き、北東尾根の緩斜面でも、かなり深い新雪であったが、気持ち良いパウダーランが楽しめ、下部の中級斜面では素晴らしい深雪滑走に一同満足した。順調に下ることができ、16:02のシャトルバスに間に合い、午後は密度の濃い満足できる半日ツアーであった。

2日目

【山域】黒姫山
【日時と天候】2015年2月15日 雪、強風
【メンバー】CL菊池・鈴木(秀)、会員外5名
【行程】戸隠大橋―林道ー南西登山道ルートー尾根―1800m付近から往路に沿って滑走-戸隠大橋
・当初黒姫山東登山道ルートの予定であったが、天気の回復が遅れ悪天・強風・大量の新雪などのため、比較的影響の少ないと思われる南西登山道ルートに変更した。この時期、大橋の駐車スペースはBCを目的とする多くの車が溢れるが、さすがの悪天、我々以外は先行の2グループのみであった。

・戸隠地区は、妙高や黒姫東面に比べ、いつも降雪量は少なく、悪天時でも選択できるルートであり1月初めの深雪ツアーでも選択した。今回の天気予想は風は強く黒姫山山頂で風速20m、午後からさらに強くなり24mの予想であったが、午後からは晴れマークもある予想であったため決行した。

・駐車場から、今までにないような深いトレース。先行グループのトレースに助けられ、快調なペースで登山道入り口に達した。林間では風の影響は比較的少ないが、風の通り道ではかなりの強風、上部の尾根は凹凸・うねり・吹き溜まりが著明、強風が吹き荒れており、オープン斜面の直前(1850m付近)から滑走することとした。視界不良・状況不良のため、しばらくシールのまま慎重に下り、風を避けれれる安全地帯でシールを外した。

・1月の深雪ツアーでは降雪量は少なかったが登山道ルートに沿った沢ルートを選択したら、素晴らしいパウダーランができたが、今回は極めて大量の降雪のため、沢ルートは危険と考え、往路に沿って滑走した。上質のパウダーでゆっくりターンできる部分と平坦地では下りラッセルのため、往路のトレース上を滑走した。

斜度が増すと快適パウダーランが可能であったが、バランスを崩し転倒すると、板が埋まって身動きできず、復活するのに苦労したメンバーもいた。私が後についていたため、私がブーツを脱ぎ(腰まで沈んだ)、ブーツを外してあげて事なきを得た。無理をするとひねって膝の靭帯損傷など、痛い目に合うため、メンバーに注意を促し、最後まで気を抜かず慎重に滑走した。メンバー同士が離れて、一人だけではどうしようもない状況であった。

・極めて悪天の状況でのBCとしては、種々の経験ができ、味のあるまあまあのBCツアーであった。


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佐渡山周回BC■写真 

 菊池です。
念願の佐渡山周回BCに行ってきましたので報告いたします。
08 さあ北東斜面の滑走だあ
 [さあ北東斜面の滑走だあ]
【山域】戸隠・佐渡山
【日程と天気】2015年2月11日(水)晴れ、風弱し、午後はやや高温
【メンバー】CL菊池(TM)、会員外4名:女性1名(TM2・AT2)
【行程】戸隠大橋8:30-11:30ころ佐渡山山頂(1827m)―北東斜面滑走―平原1480m-オオダルミ1590m-登山道ルートー林道―15:00ころ戸隠大橋着

・信濃町在住4年間での初トライ、佐渡山BCに行ってきました。同行の4名は佐渡山経験者ですが、北東斜面滑走ーオオダルミ経由の周回ルートは全員初体験。やや気温が上がったものの、好天に恵まれた絶好のBC日和であった。緊張する雪庇の隙間からのエントリー、30度弱のオープン斜面から続く林間の素晴らしいパウダーランを堪能できた。1480mの平原からは先行単独者のトレースに助けられて、オオダルミに到着。
西の1738mピークまで登り返して南面滑走の予定であったが、時間切れと小生の体力不足で断念した。

・黒姫山の南西登山道ルートに戻ると、なんと同行のYさんのお知り合いでBCに精力的なエバ父さん の二人グループに遭遇。Yさんと数年ぶりの再会とのことで、話が盛り上がり、記念撮影していただきました。林道までの林間ルートはややサンクラスト気味でしたが、しっかり板に乗ったメローなテレターンが楽しめました。

・Yさんが調べた情報では、平原で先行している単独者は素晴らしいプロフィールの持ち主と分かりました。

・小生は初体験の佐渡山でしたが、同行メンバーも大満足の周回ルートでした。

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赤倉山BC■写真 

 菊池です。
赤倉山BCツアーの報告をいたします。
 
2 1920m細尾根で記念撮影
 [1920m細尾根で記念撮影]

【山域】妙高・赤倉山
【日時と天候】2015年2月7日(土)晴れ、風弱し、気温:朝信濃町でー10℃位
【メンバー】CL菊池・会員外2名
【行程】池の平スキー場トップ(1400m)-旧ゲレンデー林道(1590m)-赤倉山1920m地点―滑走ー林間滑走ースキー場トップー北東尾根―赤倉ゴルフ場(700m)
 
・sTs(信濃町テレマークスキー倶楽部)のイベントで私がCLとなり、今冬2回目の赤倉山―赤倉ゴルフ場の標高差1200mあまりのBCツアーに行ってきました。
好天・低温無風・上質パウダーの3拍子に恵まれたBC日和に中斜面・緩斜面主体のロングルートのパウダーランを堪能できました。

・30㎝~40㎝のラッセル、林道までは単独者のトレースを辿り、その上部は男3名で交代しながら3時間弱でいつもの1920m細尾根のエントリーポイントに到着しました。

・BCスキー2年目のSさんは細尾根では高度恐怖症のためか、冬期高所のためか、スタートまでは足が地につかず、落ち着かなかったが、滑走開始後は頂上直下のオープン斜面でも、滑りやすいまあまあのパウダーが保たれており、次第に落ち着きを取り戻し、林間では上質パウダーに快適な深雪ツリーランを楽しんでいました。。

・スキー場トップからの北東尾根は上部が緩斜面、下部は短いが中・急斜面、柔らかいパウダーに全員リズミカルなターンを刻んでいました。私以外は初ルート、池の平スキー場へ戻るルートや下部の林道・ゴルフ場へのルートなどを説明しながら、最後まで立春過ぎの快適なBCを堪能できました。
 
・このルートは厳冬期は中級者以上、ザラメ期は初級者以上が安心して楽しめるグッドルートで、信濃町在住中5~6回通いました。

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草津白根山・芳ケ平BC 

 菊池です。
 
この度は芳ケ平山スキーにおいて、皆様にご迷惑と・ご心配をかけ大変申しわけありませんでした。
CLの鶴田さんから山行報告と下山時間の遅れについての報告が昨夜、MLに投稿されましたが、経過の詳細など、私なりにもまとめましたので報告させていただきます。下山時のGPSトラックと合流点と一本木付近の地図を添付します。
 
芳ヶ平下り - コピー 
【山域】草津白根山・芳ケ平
【日程と天気】2015年1月31日~2月1日 やや強い冬型、低温、風強く、時々突風気味、1日目は時々風雪模様、林間は風は弱いが上部は風強く視界不良、2日目は午前中はやや風は弱くなっていたが午後は時々強い風、視界やや不良、曇り時々小雪模様。
【メンバー】CL鶴田・菊池・寺門・Iさん(会員外)・峯澤
【行程と状況】
1日目:草津スキー場第6駐車場8:30―峯澤君ビンデイングトラブルでメンバーから外れる(約30分~40分時間経過)-林道―登山道(ヒュッテ直前のオープン地形で強風・視界不良でルートファインデイングにやや苦労)―13:40頃芳ケ平ヒュッテ14:10-湿原・平原は強風で苦労―池ノ塔下の東尾根へ標高差100m弱登り上げ(膝下ラッセル)-滑走―16:10ヒュッテ
 
2日目:ヒュッテ8:50―東尾根標高差約200m・11:00までハイクアップ(前日よりラッセルきつく、深いところで膝上)-滑走(上質のデープパウダー滑走)―12:15ヒュッテ12:50発
大平斜面滑走(深雪、転倒時ストック見失いなどでやや苦労)―ラッセルー14:38渡渉点―渡渉後Iさんビンディングトラブル(ツボ足で登山道合流点まで登り上げ)-16:07登山道合流(ビンデイングにお湯をかけ復活)
―登山道ルート―16:49道標発見:直後ルート不明、急斜面を少し下ったが登山道不明(A地点16:30頃)、シールを貼りなおして、一本木道標に戻る(既に日没・一時ビバークを覚悟:芳ケ平まで3.9㎞の表示であるが、地名は不明、この間、芳ケ平ヒュッテに電話したが場所が不明、登山道を求めて右往左往、焦り・見えにくいなどでGPSは判読できない、雪で下部が埋もれており掘り出して、一本木と判明、再度ヒュッテに電話し、この先20m進み、右へ直角に回り急な斜面を下れば必ず、ボブスレーコース様の登山道に出るとアドバイスを受けヘッドランプのもと進むこととした。(18:05)

―その後暫く凹状のノートレースの登山道ルートを進むことが出来たが、暫くして平坦地になると全くルートはわからない。深雪で斜度は緩いが登りが少しあるため、一本木からはシールのまま下ることとしたがIさんのシールが貼れなくなったため、シールなしで下った。大周り道標直前は平坦でルートは分からず(B地点)、左方向に少し下りすぎた。慎重に見極め、右上の方向であろうと登り返しすと、案の定、そこが大回りの道標地点であった。Iさんは雪が深すぎシールなしでは登れず、わずかの距離ではあるがツボ足で登った。大周りの道標で再度ヒュッテに電話、ルートの方向を確かめ暫くは順調に進むことが出来た。

しばらくして私のシールも片方剥がれたためシールなしで下った
―最終的に再度ルート不明(C地点)、左側が沢状に見え、その右上を進み困惑したが、左の沢と思ったのは広い道路と分かり、私が先導し2m位下の道路に滑りこんだが、夜間であり見えにくく、倒れこんでしまった。ここから先はもう問題ないと分かり、ひとまず安堵感を味わった。
―左崖下を川沿いに暫く進みようやく橋を渡りフィナーレに近くなるとパトロールが迎えに来ていました。
午後9時頃、漸く駐車場に到着、パトロール室にて部長から絞られました。
 
 
・今回はいつもCLを担っている渡辺(俊)さんが参加できないため、芳ケ平常連のCL鶴田さんと私が何とか盛り上げようとしました。予約金(一人5000円)を支払ってあり、2日間とも冬型と分かりながら、一抹の不安を抱きながら、決行してしまいました。
10回以上経験している下りルートでは大平斜面滑走後の渡渉点の同定がポイントであり、登りではヒュッテ近くのルートファインディングがポイントと考えていました。渡渉点から登山道に合流してからの下部はいつも渡辺さんが先導してトレースもはっきりしているため、あまり問題にはならないと考えており、GPSにはセットしませんでした。長いルートですので、地形図は分割して胸ポケットに入れておきました。。Iさんは全てのルートをGPSにセットしていました。
草津からの登山道ルートの登り上げは、過去2回あり、上部で視界不良の時にルーファイにやや苦労した経験があるため、大平滑走後の渡渉点もピンポイントで発見する必要があるため、この2ルートはGPSにしっかりセットしていました。
1日目は前日のトレースが下部では残っており、登山道の合流地点からGPS電源をONにしたため、草津からの前半の登山道ルートはGPS軌跡としてプロットされていませんでした。電池は替えを持参していたため、2日目の午後ヒュッテ出発時には新しいものに交換しました。
 
・帰りのヒュッテ出発はいつもとほぼ同じ時間で、草津までの所用時間は3時間から3時間半くらい、出発時は風がやや強くなっていたものの、雪は降ってなく、大平ルートの降雪量はやや多いが大丈夫であろうと考えましたが、大平斜面と渡渉点までのルートでは予想以上に降雪量が多く、滑走時に私を含め2名がバランスを崩し転倒、私のストックが1本紛失してしまい、発見するのに苦労し、渡渉点に達するのにいつもよりかなり多くの1時間40分ほど要していました。渡渉ルート確保の雪堀、渡渉後の休憩など、かなりの時間を要し、渡渉終了地点を出発し、その後ビンデングトラブルでさらに多くの時間を要してしまいました。
 
・低温時のビンデイングトラブルはかなり大きな問題です。最終的にお湯をかけ復活しましたが、雪が詰まったり、凍ったりする可能性のあるビンデイングがあり、対処法を前もって考えておかなければならないでしょう。
 
・一本木の道標到達直後、ルート不明となりビバークを考えました。GPSを確認するときには200mから300mのスケールで見ていることが多いのですが、ごく限定された小範囲の判読には50m~80mほどのスケールでじっくり地図と見合わせて検討することが重要であると、現在考えていますが、現地では焦りと、この辺のルートを前もってGPSにセットしてなかったことなどで、判読は難しい状況でした。幸いにヒュッテに電話が通じたため、最終的には凹状の登山道に戻れました。
 
・いつもは渡渉後登山道に戻ってからは、登山道ルートでも緩い登りが2~3か所あるが、シールなしでまず問題ない。今回は降雪量が多く、トレースもないため、凹状の登山道では問題ないが、平坦になると全く分からなくなるため、下り過ぎると、登りがシールなしではきついため、シールを付けたままゆっくりゆっくり慎重に進まざるを得なかった。低温でシール張替を頻回に行った状況のため、2人のシールトラブルが発生してしまい、実際にルートを外してしまった時に苦労してしまいました。心配のなくなった最終の2㎞位はシールなしの方が早いが、2人は最後までシールなしで通しました。
 
・2名が手指先に軽い凍傷になりました。
 
・このような状況でいくつかの悪要素・トラブルが重なった結果、このような遭難寸前の重大な状況となりました。
 
・過去にもかなり天気が悪い状況もありましたが、2日間とも、やや強い冬型というのはなく、一日はまあまあの天気となることが多かったのです。パウダーランと快適なヒュッテ宿泊の2点を求めて、例年通っていましたが、このような悪天続き予報の時には入山前に、入山自体をできればメンバー全員で慎重に検討すべきであると反省しています。

芳ケ平GPS 

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